連れ合いの植物歳時記をめくっていたら、素敵な植物に出会った。
夏の高原に咲いて、青紫の長い花穂を風に揺らせている。
いかにも爽やかで涼しげである。
僕が知っている植物では「虎の尾」という植物そっくりである。
だから「紫虎の尾」という名前かと思ったら、「九蓋草くがいそう」だという。
名の由来は花ではなく葉の付き方からきていて、数枚ずつ十数段に輪生する様子が
多宝塔九輪や仏のかざす天蓋に似ているからだという。
いずれにせよ、この草の群生地は高原のの草地や渓流のほとりだという。
さてさて、二階に上がっても息の切れる私。まずは体力をつけなくては。
みな里へ向きて吹かれて九蓋草 青柳志解樹
紫の穂の凛としてクガイ草 平林孝子