575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

葛は優等生  鳥野

2010年10月19日 | Weblog
朝夕の気温が下がり始め、ようやく秋も本格的か。
久しぶりの涼風に、ふと「秋の七草」を思い出しました。

七草粥の材料が店先に並ぶ「春の七草」に比べ、風情だけの秋。どうも印象は薄いようです。

その中で、食用にも薬用にも優等生なのは「葛」。

その根の澱粉は本葛として、精進料理や葛切り、葛湯などに珍重されています。

根を煎じた葛根湯は、風邪の特効薬。血行をよくし、発汗、解熱に定評があります。

秋の七草は、万葉の時代から、その風流を愛されて

 ・ 秋の野に咲きたる花をお指おりかき数うれば七草の花

と詠ったのは山上憶良。

 ・ 真葛原なびく秋風吹くごとに阿太の大野の萩の花散る
                   (巻10・2096)
の秀歌も見えます。
コメント (1)
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