575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

露の句を楽しむ②   遅足

2010年10月22日 | Weblog
今日の句は値遇さん。

  年回の生家の庭に玉の露

年回とは年忌のことと知りました。
三回忌、七回忌・・・
生家に帰っての年回。肉親との語らい・・・

久しぶりに見る庭・・・昔の情景が脳裏に。
そこに玉のような露が光る。

露といえば、はかない命の喩え。一夜の露の命。人間も同じ。
年回というコトバには、めぐって来るといういう意味があり、
これが命の循環を連想させます。

死者とは廻り逢いながら遠くなって行くものかも知れません。



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鳩の子が玄関へ来て冬近し   朱露

2010年10月22日 | Weblog
  
   外へ出ようとしたら戸口に小鳩が居る。
   パンをちぎって撒いたが動きもしない。
   二人別々に足元をすり抜けて外へ出る。
   帰ったらパンはそのままで本人は外出。


            
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フユサンゴ                草女

2010年10月22日 | Weblog
今年の猛暑でフユサンゴが枯れてしまった。10年以上前1人生えしてから、めぼしいのもがない冬に赤い実を付けて楽しませてくれたいたのに。

  ブラジル原産のナス科ナス属の半耐寒性常緑低木。何年かして「これ木だ!」と気付いくらいだから、殆どの人は草だと思っているだろう。よく似ていて花屋さんで売られているゴシキトウガラシはナス科トウガラシ属の多年草。だが、こちらの方が寒さに弱く冬を越すのが難しく1年草になってしまうことが多い。

  フユサンゴは秋から冬にかけて珊瑚玉のような実をつける。この実は緑→黄→橙→朱と色づき、色々な段階の実が同居していて楽しめる。12月になると朱色の実のみになるがそのまま月中位まで残っているので、切ってきて一輪ざしにさすことも多い。ただしこの可愛い実は有毒である。
乾燥にも暑さにも強いはずのフユサンゴが枯れた理由が分からない。樹高80cmぐらいあり、枝が通行の邪魔をするので随分切ったがそんなこと何年も続けたことだ。

  このフユサンゴの子供なのかあちこちから芽生えている。以前、知人の要望で鉢植えにして渡したことがあるが結局枯れてしまった。丈夫そうに見えても存外繊細らしい。有るときは結構邪魔者扱いしてきたのに、枯れてからぐだぐた思うのは愚の骨頂と分かっているが諦めきれない。

  万葉の時代にこんな心境を詠んだ歌があった

 あるときは ありのすさびに にくかりき なくてぞひとは こいしかりべき    (詠み人知らず)

 確かに その通り。
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