575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

山眠る裾崩されて家が建つ    朱露

2010年01月23日 | Weblog


         本来山裾にある我が家の後に家が建つ。
         しかもアパートのようなので身構える。
         三十年の泰平の夢破れ火災保険を増額。
         背水の陣ならぬ背山の陣遂に崩れたり。


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スズメ 草女

2010年01月22日 | Weblog
 鳥を庭に呼ぶことになったのは、30年前の大雪がきっかけで、こんな処に鳥が来る訳ないと言ったのは私。来るよと蜜柑や林檎を置いたのは連れ合い。実際すぐやって来たのはメジロとヒヨドリ、以来餌を置いている。でも当初スズメを呼ぶとは思っていなかった。あまりにもあたりまえの鳥だったからだ。いつからスズメ用に粟を用意するようになったか記憶がない。スズメの方もレースのカーテンが引いてなければ庭には来なかった。カーテンが開いていても餌を食べに来るようになって、スズメが私を呼んでいると思うようになった。ベランダで干しものをしているとスズメが近くの電線に集まって来ると感じられようになった。また、1週間ほど留守にして、帰って来ると途中から頭上でスズメが騒いでいると思ったこともある。手乗りの小鳥を飼って小鳥の能力が高いことは理解していたが、野鳥が個人を記憶するとは思っていなかった。いまではメジロもウグイスもスズメも私が分かると思っている。餌を持って庭に出ると待ちきれない彼らがすぐそこまで集まってくるから。

 もっと驚いているのは、スズメ達の学習能力。長い間庭では、果物や甘い物はメジロ達、粟はスズメやキジバトという不文律があった。4,5年前から、スズメが蜜柑を食べている?柿も?ジャムも?困ったことにスズメは甘い物の良さをしっかり学習してしまった。寒い季節、甘い物はエネルギーに転換しやすいし、脂肪になりやすい。

 というわけかスズメたちがメジロやウグイスの餌をしっかり食べるようになった。

 庭にはスズメの餌場が二つある。なぜか右側の方が好きで、もう入れないほど集まって喧嘩しているのに左側には1羽もいない。しかしいつの間にか左にもやって来て食べている。最初に左に行く子は誰だろう。その子が甘い物はを食べ始めたに違いない。おかげでこのところ餌は3日も持たないから困っている。
 
 おなじ粟を食べるキジバトはかなりしつっこく啄んでいくが、果物などには目もくれない。スズメの能力の高さに敬意を払いつつ、いい加減げんなりしている。もう安い柿はないよ。
           
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来る来ると云われて来ない地震かな   能登

2010年01月21日 | Weblog

東海道の難所の一つ静岡県由比町の薩多峠
今では海上にせりだして国道一号線と東名高速
が走ります。
二、三十年も前に東大の地震学の助教授が、こ
の峠のすぐ東側の駿河湾を震源とする大地震の
発生を予測。その後、東海地震の予知へ向けて
国を挙げて動き出しました。
起ってほしくはない地震ですが、地球規模の時
間軸でみると、やはり、いつ起きてもおかしく
ないのも事実のようです。
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夜逃げして寒鰤食いに真鶴へ   朱露

2010年01月21日 | Weblog


     親の在所が真鶴で戦時中疎開していた。
     私がコンニチあるは真鶴の鰤のお陰だ。
     刺身・塩漬けの切り身・絶品のあら煮。
     夜逃げまでしなくても行けると思うが。

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初句会   麗

2010年01月21日 | Weblog
大寒に行われた初句会。
暖かい日和となりお口もなめらかに。
9名の参加で時間が足りないかと思いきや、遅足さんの見事な仕切りで
時間内に収まりました。

小さき一歩から、JAL問題、果ては相対性理論まで
さまざまな去年今年が詠まれました。

題詠も自由題も亜子さんがトップに。
どちらも聴覚に訴える見事な俳句。
欠席された愚足の「ダイナミックな二幕」とは何か?
政局ではなく「夫婦関係では?」なんて声も。。。あっ、私が言ったのでしたね。

朱露さんの「風呂吹き」を「風呂炊き」と読み違える私は去年今年も変わりません。
「風呂炊きや妻里へ行く独り言」と勝手に句を作りかえていましたね。
やっぱり句会に出席しないと何を言われるかわかりません(笑)


最後に皆さんに笑って頂いた私の駄句。
年末、風呂掃除をしてくれた夫への感謝の句を捧げます。今年もやってね。

   初風呂の湯船ピカピカありがとう  麗
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初句会の最終結果です。    遅足

2010年01月20日 | Weblog
575の会の初句会、9人の方が出席。
にぎやかな会でした。
立雄さんの選句が届きました。


兼題「去年今年」

①肘つけば古机硬き去年今年(結宇)鳥野・狗子・能登・遅足
②去年今年変わらないもの変わるもの(麗子)鳥野・童子・狗子
③われを呼ぶやかんの笛も去年今年(亜子)愚足・鳥野・童子・能登・静荷・結宇・立雄
④鐘の音や果報寝て待つ去年今年(立雄)童子・能登・遅足
⑤砂時計するする落ちて去年今年(静荷)麗子・亜子・晴代・結宇・立雄
⑥去年今年大渋滞の先頭に(遅足)朱露
⑦窓破り俳句襲いぬ去年今年(朱露)愚足
⑧イーイコールエムシージジョウ去年今年(能登)朱露・亜子・静荷・遅足
⑨スクロールしたきことあり去年今年(晴代)狗子・郁子
⑩去年今年まずこの一足に明日を見る(郁子)麗子
⑪去年今年ダイナミックな二幕待つ(愚足)麗子・郁子・亜子・静荷・晴代・結宇
⑫ずたずたのJALのプライド去年今年(狗子)愚足・朱露・郁子・晴代・立雄

   
自由題
 
①御降りの町白白と粛々と(晴代)愚足・能登・亜子
②餌を待つすずめ団子の寒さかな(愚足)鳥野・童子・郁子・静荷・晴代・結宇
③木の意志が新芽となりぬ春を呼ぶ(郁子)遅足
④風呂吹きや妻里へ行く独り酒(朱露)愚足
⑤初荷とてしずかな影を落としけり(遅足)狗子・亜子・静荷・立雄
⑥「あけおめー」と乙女手を振るお正月(静荷)能登・麗子・郁子
⑦地下道の靴音尖る寒さかな(亜子)愚足・朱露・鳥野・狗子・麗子・郁子・静荷・晴代・遅足・立雄
⑧車椅子押して一家の初詣(立雄)鳥野・郁子・晴代
⑨初風呂や清められたる湯船かな(麗子)童子・能登
⑩鴨鍋や露語碩学の墨の文字(結宇)朱露・狗子・立雄
⑪旅の朝膳をころがる寒卵(狗子)朱露・童子・亜子・結宇・遅足
⑫ひこばえに命をゆずりひなたぼこ(能登)結宇

    

次回は2月17日(水)午後6時 安田屋です。
兼題は「春寒」あるいは「余寒」です。





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大寒や朝の停電我独り   朱露

2010年01月20日 | Weblog


      停電は突然来るので根性が試される。
      戦争で慣れているとは言え相当昔だ。
      数カ所の電源を切りヒューズを戻す。
      当然復旧するが面白くも何ともない。

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大寒     遅足

2010年01月20日 | Weblog
今日は大寒。

その名の通り、一年で一番寒い日。
でもあたり昨日から春のような暖かさ。

今年は雪の多い年。名古屋でも何回も雪が降りました。
私が寒いと感ずるのは霜。
前の家の屋根が真っ白になった朝は震えています。

冬至から一日の昼の長さがながくなっています。
陽射しがあれば、暖かい日も。

初候は、フキノトウの花が咲き始める。
次候は、沢の水が厚く凍る。
末候は、鶏が玉子を産み始める。

だんだん春が近づいてきます。
冬の土用の最終日が節分。
そういえば、最近、夏だけじゃなく
冬の土用にも鰻を、というPRが行われていますね。
江戸時代の平賀源内さんが、夏の土用に鰻を、と
PRしたのが成功、夏の風物詩になっています。
新しい冬の鰻は成功するのでしょうか?
ところが、今年は鰻の稚魚のシラスが不漁。
このままでは夏の蒲焼も高値が予想されるとか。

でも穏やかな大寒はアリガタイです。



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雪恋い   鳥野

2010年01月19日 | Weblog
元旦に雪が降って、幸先が佳いと喜んだり、予報に雪のあしたを期待のにと、落胆したり。
そんな薄っぺらな一喜一憂を、反省させられるこの頃です。

雪国から頻りに届く悲鳴。雪に閉じ込められて、日常生活が難渋し、命にかかわると、伝えてきます。

地方自治体の財政難、住民の高齢化などで除雪が行き届かない。ようやく下した雪も捨て場がない・・・。

温暖地にいて、雪の清純さばかりを言うのは、気がひけます。が、やはり雪恋いは本音。

 ・ 太郎を眠らせ太郎の屋根に雪ふりつむ
   次郎を眠らせ次郎の屋根に雪ふりつむ  三好達治

 ・ さいはての駅に下りたち雪あかりさびしき町にあゆみ入りにき  石川啄木

 ・ 君かえす朝の敷石さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ  北原白秋

     右顧左眄する間に消えし今朝の雪清らなものに縁うすき吾か 
                             鳥野

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初句会の句があつまりました。   遅足

2010年01月18日 | Weblog
兼題は「去年今年」です。

①肘つけば古机硬き去年今年
②去年今年変わらないもの変わるもの
③われを呼ぶやかんの笛も去年今年
④鐘の音や果報寝て待つ去年今年
⑤砂時計するする落ちて去年今年
⑥去年今年大渋滞の先頭に
⑦窓破り俳句襲いぬ去年今年
⑧イーイコールエムシージジョウ去年今年
⑨スクロールしたきことあり去年今年
⑩去年今年まずこの一足に明日を見る
⑪去年今年ダイナミックな二幕待つ
⑫ずたずたのJALのプライド去年今年


自由題
 
①御降りの町白白と粛々と
②餌を待つすずめ団子の寒さかな
③木の意志が新芽となりぬ春を呼ぶ
④風呂吹きや妻里へ行く独り酒
⑤初荷とてしずかな影を落としけり
⑥「あけおめー」と乙女手を振るお正月
⑦地下道の靴音尖る寒さかな
⑧車椅子押して一家の初詣
⑨初風呂や清められたる湯船かな
⑩鴨鍋や露語碩学の墨の文字
⑪旅の朝膳をころがる寒卵
⑫ひこばえに命をゆずりひなたぼこ

    

さて結果やいかに・・・

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都鳥に位負けする田舎者   朱露

2010年01月18日 | Weblog

    寒帯で繁殖し冬南へ渡り日本へも寄る。
    蒲郡で都鳥の大群に会い美しさに平伏。
    別名ユリカモメでどちらの名も美しい。
    イナカモンのニンゲンという汚い響き。

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名句とは何か          愚足

2010年01月18日 | Weblog
 長谷川櫂さんの国民的俳句百選という本の序章に表題のような文章が有った。
 氏によれば名句のヒントとして徒然草の暮らしやすき家の条件としての間をあげている。
 家は夏向きにつくるのがよくそれには間がなくてはならない。日本人はこの暮らしやすさの根本である間を大切にしてきた。それは日本人の思想まで成長したという。
 絵や書は余白を大切にし、音楽や芝居は沈黙を有効に使い、建築から衣食住、人づきあいにおいてもしつこいのを野暮としてきた。
 ここから氏はこの国の文学におよび、其の特徴として言いたいこと言葉でなく、「間」によって伝えることを最上とした。ひして俳句という世にも短い詩の形式が誕生し国民の共感を得て広まったという。
 そして、「切れ字」によってさらに深々とした間を取り込む詩が完成した。
 こうした見事な間を取り込んだ名句として、「古池や・・・」「柿くへば・・・」
「降る雪や明治は・・・」の三句をあげている。 
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底冷えし笑い怒りが固まりぬ   朱露

2010年01月17日 | Weblog

     「笑い」と「怒り」が固まるとどうなるか?
     実につまらない静かな日が過ぎて行くだけ。
     但し暖かくなると突然その反動が来るのだ。
     笑いか怒りかどっちの反動に重点が来るか。

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カニ鍋        愚足

2010年01月17日 | Weblog
歳をとったせいか、あっさりしたしょうゆ味のカニ鍋が気に入っている。
カニ鍋にはやはりズワイ蟹がいい。
ズワイ蟹と呼ばれるのは雄で山陰では松葉蟹、北陸では越前蟹と言われているようである。
ズワイ蟹は水深40~300mのところに生息していて、漁獲できるようになったのは明治以降だという。
最近は乱獲でロシア産のものが多いそうである。
カニ料理も料理屋に行けば高くつくが、家で鍋で食べる分には一人前千円ちょつとである。
最後にカニ雑炊を平らげれば満腹感・満足感最高である。
この冬あと何度食べられるか、かみさん次第である。

  ズワイ蟹いま燦燦と切られおり    飴山実
  刃を入るる越前蟹の寒さかな     永井東門居
  深海の幸食いつくすカニ雑炊     ぐ
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天狗句会の句です。

2010年01月16日 | Weblog
朱露さんが参加している豊橋の句会。
天狗連たちの句会、天狗句会の面々の句です。。

窓破り俳句襲来去年今年      朱露


玉砂利の踏みごたえあり初詣   成田家虚生(なりたやきょしょう) 
                     (デザイナー)
 
朝寝して独り餅焼く上天気     髪家三代(かみやさんだい) 
                     (床屋)

陽は落ちて梢にはためく破れ凧  何逸亭やん泥(なにいってえやんでえ)
                     (飲み屋の亭主)

みな良い句ですね。
575の句会とは、また一味違った味わいですね。

      
    





  
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