575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

春深し携帯三日鳴りもせず    朱露

2012年04月23日 | Weblog
   携帯どころか家の電話も鳴らない。
   女房が妹の所へ行っているからだ。
   私は公私共に用事がない男なのだ。
   やっと楽になったと言ったのは誰。


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春暁やヒーターを切り窓開ける    朱露

2012年04月22日 | Weblog
     相棒が一昨日から東京なので忙しい。
     一人暮らしの妹の所へ行って三日目。
     こっちも一人暮らしなので気は楽だ。
     今朝は生協のインスタントラーメン。


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椿落ちて   鳥野

2012年04月21日 | Weblog
冷たい雨が降り続いているのに、月が変われば、早々に「立夏」。
わたしの好きな、椿の季節は終りです。

花の種類も多く、彩りも佇まいも様々な椿ですが、最も心惹かれるのは、
真紅の一重咲きです。その散り態がまた潔よい。

その様子から、椿は花の終りを「落ちる」と言い、故に縁起の悪い花として、忌み嫌われています。

確かに、白い道や石段に面てを伏せて、散っている紅い椿は斬首のかたちを思わせます。
首を切られる、それには、近年まで「斬首の刑」という刑罰がありました。

その刑の歴史は古く、青銅器時代から行われていたらしい。
甲骨文字にすでに、そのかたどりが残されているようです。

 ・ 斬首とう刑ありしこと椿落つ

 ・ 一花落ちまた一花落つ紅椿、斬首という刑ありしを想う

                  鳥野



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4月句会の最終結果です。     遅足

2012年04月20日 | Weblog
4月句会は暖かな日和。9人の参加でした。
立雄さんの選句が届きました。
最終結果は、ごらんの通りです。


題詠「レタス」

①男独り七十六年レタス抜き(朱露)能登・麗子・静荷
②やわらかなレタスの朝に白き靴(麗子)能登・狗子・智恵・静荷・郁子
③レタスもぐ新一年生手に余り(結宇)晴代
④さみしさを芯に玉まくレタスかな(遅足)鳥野・亜子・静荷・郁子
⑤レタス手にメタボに良いと露天売り(立雄)
⑥春色は透けてレタスの浅みどり(静荷)朱露・結宇・鳥野・麗子・狗子・智恵・晴代・すみ・立雄
⑦ほろ苦き青春を噛むレタスかな(亜子)すみ・立雄
⑧ぬくぬくと青虫眠る玉レタス(すみ)朱露・智恵
⑨包み合うレタス割り裂くバリバリと(智恵)朱露・能登・晴代
⑩レタス喰む虚ろな隙がくだけおり(郁子)結宇・狗子・亜子・遅足
⑪レタスはぎ雨のち晴のあした盛る(晴代)結宇・鳥野・亜子・すみ・郁子・遅足・立雄
⑫草食系シャキシャキシャキとレタス喰う(能登)麗子
⑬ちょっといや脱いでも脱いでもレタスかな(狗子)遅足

自由題
 
①時ならぬ嵐一過の花に酔う(立雄)遅足
②家系図の一枝にしだれ桜かな(遅足)結宇・麗子・狗子・静荷・立雄
③春風が運ぶひとひら舌の上(智恵)鳥野・すみ・立雄
④入学の花枯れ日々に馴染みゆく(郁子)結宇・鳥野・狗子・智恵・晴代・すみ・立雄
⑤花いかだ流されてのち行方不明(能登)朱露・静荷・郁子
⑥きらひなものひとつふえたり杉花粉(晴代)能登・亜子
⑦惨事痕花散らす雨古都に降る(すみ)智恵
⑧急流に出てしばらくは花筏(狗子)能登・結宇・麗子・亜子・静荷
⑨春雨や広げた傘に花の落ち(麗子)晴代・すみ
⑩ああそうか辛夷咲く道だったのだ(静荷)朱露・能登・麗子・智恵・郁子・遅足
⑪公園にひとの寝所(ねぐら)や鳥帰る(亜子)朱露・狗子・晴代・遅足
⑫花を追ひ洛中洛外雲の涯(はて)(結宇)亜子・郁子
⑬春雨や困った時の缶ビール(朱露)鳥野


次回は5月16日(水)午後1時~ 東鮨
題詠は「新茶」です。
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春雨やカマボコ兵舎アーベーセ     朱露

2012年04月20日 | Weblog
      大学一年の教室は米軍のキャンプ地。
      1952年だからちょうど60年前。
      雨の日は傘をさして教室を渡り歩く。
      アーベーセはフランス語で日米仏だ。

                  


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モチ・コブシ枝奇怪な若葉かな    朱露

2012年04月19日 | Weblog
  黐はモチで八米の大木眼前六米に立つ。
  辛夷はコブシでモチの東横二米に立つ。
  多米の三十二年はこの木々を見続けた。
  私が今日あるはこの木々のお陰デアル。

             



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レタス句会   麗

2012年04月19日 | Weblog
ようやく春本番となった昨日楽しく句会が開かれました。

いきなり誤解?で始まった「レタス抜き」
レタスが嫌いな?朱露さん。私は家庭菜園でレタスを育て収穫なさっている姿を想像していまいました。ごめんなさい。でも他にもそのようにとった方がいらっしゃいました。

レタスは、その透け感、その何ともいえない隙間、芯にはさみしさを隠し、青虫も宿し、青春の苦い思い出を呼び起こし、明日への希望もあり、草食系男子の好物、当のレタスは脱いでも脱いでもレタスという不思議な野菜だということがわかりました。

シャキシャキやバリバリと音が聞こえる俳句となったのもおもしろかったですね。
選句の前にレタスに虫はつかないという事実が明らかにされ何票かを失った須美さん、残念でした。

静荷さんは兼題、自由題ともトップで冴えわたりさすがという感じでした。

私の宿題としては「白き靴」が夏の季語とは知らずにお恥ずかしい限り。
でも新学期の真新しい靴は真っ白なのです。
そこで

     やわらかなレタスの朝やさらの靴

としてみましたが、あのぴかぴかの一年生の白い感じがでないな~。
俳句の難しいところです。

来月は新茶。うまみのある俳句がそろうことでしょう。麗
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鳩の巣立ち      遅足

2012年04月18日 | Weblog
写真は、一週間ほど前の鳩の雛。2羽います。
手前の雛のほうが大きく元気があります。
この写真を撮影した後、親鳩の姿がみえなくなりました。
時々、覗くのですが、いつも雛の姿しかありません。
親はどこへ行ってしまったのか?
育児放棄か???
いろいろ調べてみると、孵化して一週間ほど経つと、
親は、餌を採りに出かけるようになるとあり、ちょっと安心。
奥さんが巣を覗くと、大きい雛は、嘴を鳴らして威嚇。
元気なので、育児放棄はなさそう・・・

そして・・・さらに数日。
今朝、見たら、巣には雛がいません。
2羽とも姿を消していました。
巣を見つけてから、一ヶ月弱経っています。
巣立ったのでしょうか?
まだ飛べるようには見えませんでしたが・・・
大丈夫かな?

子育ては心配の種が一杯です。
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4月句会の投句が集まりました。    遅足

2012年04月18日 | Weblog
すっかり春。といっても、もう晩春でしょうか。
我が家のサラダ菜は、もう花を咲かせてしまいました。
さて、レタスの題詠には、さまざまなレタスが。
今日の句会では、どんな風がふくのでしょうか?
楽しみです。

題詠「レタス」

①男独り七十六年レタス抜き
②やわらかなレタスの朝に白き靴
③レタスもぐ新一年生手に余り
④さみしさを芯に玉まくレタスかな
⑤レタス手にメタボに良いと露天売り
⑥春色は透けてレタスの浅みどり
⑦ほろ苦き青春を噛むレタスかな
⑧ぬくぬくと青虫眠る玉レタス
⑨包み合うレタス割り裂くバリバリと
⑩レタス喰む虚ろな隙がくだけおり
⑪レタスはぎ雨のち晴のあした盛る
⑫草食系シャキシャキシャキとレタス喰う
⑬ちょっといや脱いでも脱いでもレタスかな

自由題
 
①時ならぬ嵐一過の花に酔う
②家系図の一枝にしだれ桜かな
③春風が運ぶひとひら舌の上
④入学の花枯れ日々に馴染みゆく
⑤花いかだ流されてのち行方不明
⑥きらひなものひとつふえたり杉花粉
⑦惨事痕花散らす雨古都に降る
⑧急流に出てしばらくは花筏
⑨春雨や広げた傘に花の落ち
⑩ああそうか辛夷咲く道だったのだ
⑪公園にひとの寝所(ねぐら)や鳥帰る
⑫花を追ひ洛中洛外雲の涯(はて)
⑬春雨や困った時の缶ビール




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桜道満開の昼二人きり    朱露

2012年04月18日 | Weblog
   多米山系麓の朝倉川の桜並木だ。
   多米へ来て三十二年豪華な花見。
   名古屋から何故豊橋へ来たのか。
   真鶴から何故名古屋へ行ったか。

            



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雁風呂を焚く   鳥野

2012年04月17日 | Weblog
我が家の風呂は給湯式で、バスタブはFRP、なんとも味気ない。

それでも、適温の湯に肩まで漬かれば、やれやれの思いです。

そんな時、ふとよぎったのは、季語の「雁風呂」。
歳時記は繰れば繰るほど、教えられることが多い。

雁風呂は、俳人さんなら今更の春の季語。東北地方の人たちの、計り知れない
優しさに、打たれる思いで読みました。

 雁は海を渡る時、羽を休めるために、小さな枝を咥えて飛び、海岸に着けば、
 波に浮かべておいて、帰路にまた咥えて行く。
 残った枝の数は、失われた命の数。
 その木片を集めて、供養の風呂を焚く。

その慣わしが、季語として生かされ、現在も多くの秀句が詠まれ続けている、そのことも
また、ワタシには驚きです。

  ・ 雁風呂や笠に衣ぬぐ旅の僧  飯田蛇笏

  ・ 砂山にぽかと月あり雁供養  永田青嵐

  ・ 雁風呂やしずくしそうな人のこゑ  石田郷子

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検診を終へて道草花筏   松ヶ崎敬子

2012年04月16日 | Weblog
塔句会の句集からの一句。

人生は川の流れ、いのちは流れにうかぶウタカタ。
流れてゆく花びら、花筏には、命のはかなさと美しさが。

検診は、健康診断ではなく、病気の検診、癌でしょうか?
昔ほどではなくても、癌というと、まだまだ怖さが迫ってきます。
検診の結果に、ほっとして、ちょっと道草・・・
取り合わせが、たんぽぽや菫草のような、野の花でないところに
作者の美意識がうかがわれます。

作者には、こんな句もあります。

   乳房なき方へ柚子寄せ湯浴むかな

失った乳房をいとおしむ仕草が哀しく、
今、生きているという実感を呼び寄せています。

高齢社会、いかに生き、いかに詠むのか?
俳句の新しい地平線です。

              遅足
  
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壷焼を食べて戦争終りけり    朱露

2012年04月16日 | Weblog
   昭和二十年の夏真鶴の海で潜った。
   蚫や栄螺を焼いて醤油味で食べた。
   戦争が終わって又横須賀へ戻った。
   栄螺の壷焼が春の季語とは何故だ。

             



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チューリップ金輪際の白の色     遅足

2012年04月15日 | Weblog
私の手ごろな散歩コースは名古屋大学の構内。
鏡池の岸の桜も落花盛ん。池に散っていきます。
池面には、カイツブリの姿が・・・親子2羽のようです。
子供は、ベージュ色に濃い茶色のツートンカラー、
こげ茶色の親鳥の後を追っています。
ツツーッと燕が飛んでいきます。
燕は夏と思っていましたが、春の季語なんですね。
夏には、夏燕というそうです。

地下鉄・名古屋大学前の1番出口に近い広場に、
今年からチューリップの花壇が出現しました。
学生たちが中心になって植えたチューリップとか。
赤、白、黄色と見事です。

  咲き誇りたる北大のチューリップ  秋沢猛

うーん、名大、では句にならないかな?
チューリップといえば、この句。

  チューリップ喜びだけを持ってゐる  細見綾子

学内はガイダンスや、クラブの新入生勧誘が盛んに・・・
馬術部のポニーも新入生を歓迎して笑っているようです。



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人眠り多米連山は薄笑い    朱露

2012年04月15日 | Weblog
     「山笑う」が春で「山装う」が秋。
     「眠る」が冬だが何故か夏がない。
     いろいろ考えたが成る程出来ない。
     「だれる」にしてみたがダレルね。

              


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