雪景色も見飽きた、早く春が来ないかな、まだ三ヶ月もある、どうしょう。
デパートなどの商業施設で買い物や用事を済ませると帰り際に店員さんが「ありがとうございます」と言う。用事を済ませこれから帰るのだから「ありがとうございました」と過去形で言うべきではないかと常ずね不思議に思っていた。
暇つぶしに古い雑誌をめくっていたら、噺家 桂文治の 粋な「ことのは」の一文のなかにその答えが有った。
江戸の商人は「ありがとうございました」と過去形にして客との縁を切るのを嫌ったため「ありがとうございます」と言うようになった、とのこと。
商人の世界では、連綿としてその習慣が受け継がれていたのですね、一種の業界用語です。