暇つぶしに昔の写真を見ていたらこんなものが有った。
宮古諸島の一つ来間島の長間浜のビーチである。
今では美しい隠れビーチとして人気のスポットだが、2008年6月当時は
訪れる人もなく静かな所でした。左端の島影は伊良部島です。
話題はビーチではなくこの写真、知る人ぞ知る「来間島のトラバーチン」である。
トラバーチン(travertine)とは地学辞典によれば
「緻密な、しま状構造をもつ化学的沈殿による石灰岩」とある。
これはあの暗灰色をした美しくもなんともない琉球石灰岩が結晶化(大理石化)
したものが炭酸カルシュウムの沈殿により緻密な硬い岩石に変化したものです。
長間浜のあちこちに露頭しており、波に磨かれ美しい石の表面を見せています。
来間島ではかって高級石材として切り出され、国会議事堂や靖国神社の
大鳥居などに用いられているそうです。
これはサンゴの欠片や貝殻が炭酸カルシュウムの沈殿により
カチンカチンになったトラバーチンの一種です。