私は山を見れば登りたくなり、洞が有れば潜りたくなります。よっぽどのバカか暇人なんですね。と言うわけ で石垣鍾乳洞に入ってきました。鍾乳石などの二次生成物は、特に面白くもないのでパス。これは子供達が 成人した時、記念に一本預けておき数年も経てば立派な古酒(クース)となり、親と一緒に飲むそうです。
鍾乳洞の中の照明の下に発生した小さな生態系です。生命を維持できる条件さえそろえば、どんな所でも 生き抜く生命のだくましさ。しかし、パチンとスイッチを切られれば、この生態系は絶滅します。光合成に必要な環 境の一つが欠ければ植物生態系はもろくも絶滅、生命のもろさ・はかなさでもあります。
この光景を見て連想したのが、深海の熱水噴出口の周りに発生する生態系です。この生態系も、熱源が移 動し熱水の噴出が止まれば絶滅します。鍾乳洞の中も、深海底も生命にとっては極限の環境ではあります が、たまたまそこに生命維持の条件が付加されれば小さな生態系が発生する。
では私達が住む地球が置かれている環境はどうでしょうか。広大な暗黒の宇宙空間は、生命にとっては鍾 乳洞の中や深海底とは比較にならないほど過酷な極限の世界です。たまたま適度な距離に太陽が有り、極めて 微妙なバランスの上に宇宙全体から見れば小さな小さな生態系が維持されているだけなのです。
地球という小さな生態系のスイッチをパチンと切るのは誰でしょう。暗い洞窟の中で、か細い光に照らされて 懸命に生きる植物達を見ていると、ついそんな事を考えてしまいました。石垣島の鍾乳洞まで来て、こんな事を 考えている私は余ほどのバカか暇人なんですね・・・ヤッパシ。
そこに何十億年も太陽が照らし森林やサンゴ礁が育っている。
緑は酸素を生み果実を結んで生き物達を育んでいる。
人も補い合い、田園を作り町を造って健康で清潔な暮らしを送る様になって来た。
美味しかった実の種を育苗する楽しみを持ちたいものである。
屋根に太陽電池を付けて自活する森の木々の様に生きて行きたいものである。