今夜も落語で眠りたい文藝春秋このアイテムの詳細を見る |
【一口紹介】
■出版社/著者からの内容紹介■
落語の魅力にとりつかれ、「落語こそ日本文化最大最高の遺産」と言い切る著者による、寝ながら愉しむ落語入門。
ある日の深夜のTV放送で、志ん朝師匠の「文七元結」を聞いて、突然落語の魅力にとりつかれた。
以来20年、毎晩、1日の終わりに、ベッドで好みの落語テープ・CDを聴きながら、やすらかな眠りにつく日々が。ついには「落語こそ日本文化最大最高の遺産なのだ」「落語は最終娯楽だ」とまで言い切る中野翠さんは、元々は和風は苦手の洋モノ好きだった。
自らの落語発見の道筋を辿りながら、落語の奥深さをまったく新しい筆致で道案内する。著者自筆のたのしいイラストも多数収録。
■内容(「MARC」データベースより)■
落語は笑いとともに、江戸明治の日本が生んだ「幻の町」に連れて行ってくれる。「落語こそ日本文化最大最高の遺産」と言い切る著者による、寝る前に愉しむ、心地よくて贅沢な落語入門。
中野流オススメ愛聴CD紹介つき。
【読んだ理由】
今はNHKの「ラジオ深夜便」を聞きながら眠りにはいっているが、私も以前は落語のCDを聞きながら眠っていた。
【印象に残った一行】
『落語とは、まったく、何と奇妙な芸能なのだろう。すべてをギリギリまで省略し、単純化して行って、逆に豊かな世界を生み出してしまうのだ。ミニマリズムの極地じゃないか。洗練の極みではないか。
要するに聴き手の想像力を信頼しているのだ。日本では江戸時代からずぅっと、名もない庶民がこんな高度な芸能を楽しんで来たのだ。』
『落語は基本的には<笑い>を目ざした芸能だけれでも。「青菜」のような噺を聴くと、私は無名人の、何気ない、でも貴重に美しい人生の一瞬に触れたかのようにうっとりしてしまうのだ。』
【コメント】
落語に興味のある方にはお勧めの本。「落語こそ日本文化最大最高の遺産なのだ」には全く同感。私もこんな本が書きたかった。