![]() | 出世花 (祥伝社文庫)高田 郁祥伝社このアイテムの詳細を見る |
【一口紹介】
◆出版社 / 著者からの内容紹介◆
「頭抜けた才能」と文芸評論家細谷正充氏絶賛!お縁9歳~19歳、心洗われる時代小説!
「不義密通を犯した妻の血を引く娘に、なにとぞ善(よ)き名前を与えてくださらぬか」幼いお艶(えん)と共に妻敵(めがたき)討ちの旅に出て六年、江戸近郊で無念の死を遂げた矢萩源九郎(やはぎげんくろう)が寺の住職に遺した言葉である。しかし、源九郎の骸(むくろ)と魂は三昧聖(さんまいひじり)によって清められ、安らかに浄土へ旅立つ。「艶」から仏縁の「縁」と改名した少女が美しく成長する姿を、透明感溢れる筆致で描く感動の時代小説。
【読んだ理由】
「銀二貫」に続く高田 郁作品。
【印象に残った一行】
父母に十二の恩あり 一に十月在胎の恩
ニに臨生怖畏の恩 三に抱持養育の恩
四に咽苦吐甘の恩 五に澡浴不浄の恩
六に衣服飲食の恩 七に教授誡勗の恩
八に奉貢師友の恩 九に重貢君長の恩
十に憂喜常倶の恩 十一に出入常懐の恩
十二に常懼不善の恩
「仏説孝子経」
死の意味がよくわからぬまま逝ってしまった幼子は、湯灌の盥に浮かべられると、きょとんとして「どうして?」と言いたげな顔をお縁に向ける。物言わぬ骸のはずが、お縁にはそう問いかけて来るように感じるのだ。それが何より辛かった。
【コメント】
著者独特の世界に引き込まれる。
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