![]() | 痛いひと (カッパノベルス)明野 照葉光文社このアイテムの詳細を見る |
【一口紹介】
◆内容紹介◆
あなたの隣にいませんか?一人で妄想するひと、突然怒るひと、イヤなときに必ずいるひと、死んでいるのに自覚がないひと…不思議で奇妙で怖い人たち。いつどこで出逢うかわからない-逢いたくないけどもう逢ってしまっているかもしれない「あのひと」と「あなた」のストーリー八編を収録。
【読んだ理由】
新聞の紹介記事を読んで。
【印象に残った一行】
人工透析のベッドには、見舞いに来る人がほとんどいない。見て欲しくない「日常」だからである。そのためもあって、今現在元気な人は、透析について知るチャンスがほとんどないまま、自分がやがてそうなるかもしれない「現実」を見過ごしてしまっている。同じ境遇の患者たちが言葉を交わし合うこともなく並んで横たわり、ただ天井を見つめている、異常なまでの静寂。そこに毎年一万人が新たに加わっている。一万人というの数字は表面的なもので、実際には一年間に新たに三万人の人がそうなり、二万人の人が亡くなっているのが、今の日本の現実なのだ。
まだまだ「死」が遠い存在だと感じている人にはぜひ、今日この後最初のトイレで、「排尿」の瞬間に想像してほしい。その能力を失い「壊れてしまった腎臓の代わりを、電気で動く巨大なろ過装置にさせている自分」を、「自分の姿」として、一瞬でいいからイメージしていただきたい。
私が「届けなくては」と、居ても立ってもいられなくなるのは、そんな瞬間を持つことの大切さなのだ。
【コメント】
ぜひとも本書を熟読し実践して成功させ青春を取り戻したい。
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