大学教授がガンになってわかったこと (幻冬舎新書) | |
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幻冬舎 |
【一口紹介】
◆内容紹介◆
一度目の大腸ガンは早期発見し手術もうまくいったのだが、四年後に膵臓ガンを発症。現在抗ガン剤治療中の大学教授が、この二度のガン患者経験を踏まえて、病院を選ぶ時、ベッドが空かなくて入院できない時、セカンドオピニオンがほしい時、執刀医の実力を知りたい時、主治医と合わない時、抗ガン剤をやめたくなった時、いじわるな看護師に当たった時、どう考えどう振る舞うべきかをレクチャー。「先生にお任せ」ではなく、自分で決断する「賢いガン
◆著者について◆
一九四三年生まれ。お茶の水女子大学卒業。東京大学大学院修士課程修了。文学博士。明治大学国際日本学部教授。埼玉大学名誉教授。古典語から現代語までの日本語の歴史を研究。特に『犬は「びよ」と鳴いていた』『ちんちん千鳥のなく声は』など、擬音語・擬態語の歴史的研究は、高く評価されている。現代語では『若者言葉に耳をすませば』などの研究もある。『平安文学の文体の研究』で第一二回金田一京助博士記念賞、『日本語の歴史』で第五五回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。近著は『日本語の古典』。
【読んだ理由】
新聞の書評を読んで。
【印象に残った一行】
医者の側にすれば、医療事故を責められる時代なので、こうしたリスク説明が必須なのでしょう。現代では、医者と患者はシビアな関係になっているんですね。
手術を受けるか?受けないか?ガン患者の直面する大きな問題の一つ。私のように、迷いに迷って「手術する」という選択肢を選ぶ人間もいる。どんな決断にせよ、自分の価値観・人生観にきちんと沿った形のものが一番な納得できます。
術後すぐに体を動かすこと!傷も早く治るし、体全体の回復力が高まります。最初、つらくても、どうか歩いてください。これは、絶対にあなたに伝えたい事柄です。
「最終の 息する時まで 生きむかな 生きたしと人は 思ふべきなり」(窪田空穂)
「病をうれひて益なし。ただ、慎むに益あり(病気をくよくよ悩んでも無駄なことだ。それよりも、養生し治すためにエネルギー注ぎなさい)。」
患者である私が、医者に言われて一番うれしかった言葉は、「一緒にがんばりましょう」と「つらかったでしょう」という言葉です。前者は「あなたは一人ではありません、私がついています」という安心感を患者に与えてくれます。後者は、肉体的にも精神的にもがんばっている患者に対する
ねぎらいの言葉です。「つらかったでしょう」と言われると、患者はホロホロと涙をこぼしそうになるでしょう。
【コメント】
「二人に一人はガン患者。三人に一人はガンで死ぬ。」時代、親戚の親しいおばちゃんに話を聞くようでとても参考になる。