【漢文】
子曰、惡紫之奪朱也、惡鄭聲之亂雅樂也、惡利口之覆邦家。
【書き下し文】
子曰わく、紫の朱を奪うを悪(にく)む。鄭声(ていせい)の雅楽(ががく)を乱るを悪む。利口の邦家(ほうか)を覆すを悪む。
【現代語訳】
孔子がおっしゃいました、
「間色の紫が正色の赤を圧倒するのが憎い。鄭の淫らな音楽が宮廷の音楽を乱すのが憎い。口が上手いだけの輩が国をひっくり返すのが憎い」
【English】
confucius said, "I detest that purple spoils red. I detest that music of Zheng disturbs court music. I detest that glib vassals ruins a country."
『論語』とは
読んで字の如く「論じ語る」、孔子と弟子達や要人達との間に交された対話録。
『論語』は私たちの生き方の原点を見つめた思索の宝庫であり、人間性を磨く叡智が凝縮した永遠の古典。
読めば読むほど胸に深く沁み込む簡潔な言葉の数々。
『孟子』『大学』『中庸』と併せて儒教における「四書」の一つに数えられる。
全20編(学而第一~堯曰第二十) 構成され、編の名称は各編の最初の二文字を採ったものであり内容上の意味はない。
したがって、学而第一から順に読む必要はなくどこから読んでもかまわない。