2021年2月22日 6時00分 御神渡りの注進奉告祭でしめ縄をたき上げる炎を見つめる八剱神社の関係者
諏訪湖の湖面が結氷し、氷がせり上がる御神渡り(御渡り)の判定と神事をつかさどる八剱神社(諏訪市小和田)で21日、今季の結果を神前に報告する注進奉告祭があった。総代や古役ら約50人が参加。3季連続で御神渡りが出現しない「明けの海」となったことを奉告した。
今季は湖面が全面結氷し、御神渡り出現への期待が高まったが、平成以降24回目の明けの海となった。
神事で宮坂清宮司(70)は「睦月13日、21日に全面結氷するも、20日の強風によりて氷砕け、その後5回の降雨によりて、湖は小波打ち寄せる明けの海にて、御渡りござなくそうろう」と読み上げた。
神事後は、御神渡りが出現した際、氷上で行う拝観式で総代らが肩から掛ける予定だったしめ縄約80本をたき上げた。総代らは穏やかな表情で炎をみつめていた。
宮坂宮司は「残念ながら拝観はかなわなかったが、明けの海だったことを記録に留め、しめ縄も清らかな火でたき上げて締めくくり、来年に向けて過ごしていきたい」と話した。
奉告祭に続き、結果を記した注進状を諏訪大社に奉奠した。大社を通して宮内庁に言上、気象庁に報告される。