阿智胡地亭のShot日乗

日乗は日記。日々の生活と世間の事象記録や写真や書き物などなんでも。
  1942年生まれが東京都江戸川区から。

昭和50年代の海外あちこち記  その17  あのころのジャカルタの日本商社では関西弁が共通のビジネス語だった。

2023年04月13日 | 昭和50年代の海外あちこち記

1)ジャカルタの中心にあるホテルの部屋から下を見ると、バトミントンコートが何面も見えます。

毎週日曜日には、朝早くから若い男女が全面で一日中試合をしていました。インドネシアのバドミントンが、オリンピックで何回も連続して、

金メダルを取るほどの国民的スポーツであることを、ジャカルタに行ってはじめて知りました。コートの周りも応援団か見物人か沢山の人が出ていました。

2)昼飯は商社の連中とホテルの中華ランチや、日本人がやっている餃子からウドンや親子丼まである日本めし屋へ行きましたが、

オフィスのOL達は高層ビルの下に、昼時に何台も来る屋台で、広い大きな葉っぱにライスやバナナをヤシ油で揚げたものや、

色んなおかずを載せてもらい、木の下のベンチでうまそうに食べていました。一回やってみたいと言いましたが、

腹を下す覚悟ならどうぞと誰も一緒に付き合ってくれませんでした。(昼飯といえばロンドンやニューヨークで

日本商社に勤務している土地っ子OLが昼にどういう物を食べるのか、見るともなく見ましたが、紙袋からサンドイッチやクッキーを

出して食べている人が殆どで、外に食べに出る人はいないようでした。いずこも女性は堅実だなーと思いました)

3) 商社も単身者用に部屋数の多い、大きな屋敷を借り上げ、日本食を作るインドネシア人の住み込みのコックを何人かおいていました。

また食堂の一隅に大きな本棚があり、帰国時や出張者が置いていくライブラリーめいたものがあるので、

一ヶ月近い出張時には時折晩に日本飯をご馳走になりに行って、本を借りてホテルに帰りました。

 商談ごとに扱いを依頼する商社が違って、結局別々にM物産さん、M商事さん、N・Iwaiさんの3社のお世話になりましたが、それぞれ現地支店の雰囲気が違いました。

ただ、どの商社の支店も日本人は全員が関西弁で喋っており中にはちょっと変な関西弁の方が何人もいたので、

関西のご出身ですかと聞くと、いや私は日本では東京以外知りませんが、東南アジアのどの店でも、昔から関西弁が社内ビジネス語になっているので、

当地へ来て関西弁をいやでも覚えざるを得ませんでしたと、いまいましそうに言う人が何人もいて、思わず笑ってしまいました。

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ところで、欧州やアメリカの駐在員も赴任して数年は、ほとんどの人が任地の土地の悪口を言いますが、

ジャカルタの各社の駐在員もビジネス習慣の違いや国情にいらだつらしく、口を揃えて陰でこう言っていました。

「インドネシアは、人はオラン米はナシ魚はイカン」オランはオランウータンが森の人という意味のように

インドネシア語で「人」という意味です。また、ナシは近頃日本でもインドネシア風焼き飯をナシゴレンと言うように

「お米」のことです。(麺類はミーなので焼きソバはミーゴレンと言います)

おわかりのように「魚」のインドネシア語はイカンです。出張者の分際でそんなことはないでしょうとも言えず、

いつも黙って聞いていました。皆さんインドネシアに溶け込むというよりオフィスと宿舎を往復して

3、4年の任期を過ごす人が大半に見えました。まあ一年中、短パンとTシャツとゴム草履があれば暮らせる土地柄ですから、

高温多湿でクーラーがなければ過ごせず、四季のある日本に早く戻りたいというのが、かなりの人の本音のようでした。

 

 (画像はネットから借用したものでやや古い年代の画像ですが昭和50年代のものではありません。)

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現代テレビ事情 劣化するテレビ番組

2023年04月13日 | 「過去の非日乗&Shot日乗」リターンズ
2011年3月8日「「阿智胡地亭の非日乗」掲載

♪最近TVを見る時間が減って、CM付の番組を殆ど見なくなった。これまでもTVの番組について書いてきたが、同じ思いの論考があったので引用します。

全文引用・・

「劣化するテレビをまともにするのはスポンサーの力しかない!」

「テレビが劣化しているのは自覚、反省もしているが、ここ最近の番組作りほど酷いものはない。公共の電波を使って国民を愚民化しているようなもので、犯罪じゃないかと思うことがある」

民間放送の幹部ですら、こう嘆くほど、テレビが劣化、報道番組は横並びで海老蔵事件や小向美奈子スキャンダルを追って時間を使い、

ゴールデンタイムは、お笑いタレントやアイドルをひな壇に並べ、クイズもどきで“手軽”に視聴率を稼ぎ、深夜ともなると、名も知らぬタレントの学芸会の場となる。

フェイスブックや携帯が変える中東・イスラム国家の騒動や、それに連動する資源、食料の高騰、爆発的な成長パワーで世界経済を牽引する中国の変化への胎動といった、

伝えるべきこと、伝えなければならないことはヤマほどある。

だが、各局ともなおざりで中東騒動を伝えるものの、事件の本質に迫るものはないし、その熱意も感じられない。それは、国内政治情勢を伝える際の番組作りもそうである。

民主党のコップのなかの騒動を、一大事のように報じるが、結局、日本は、小沢事件は「法務・検察」、事業仕分けや増税アナウンスは財務省、年金・健康保険問題は厚労省と、役人たちによって動かされ、マスコミはただ操られている。

この状況を、マスコミの自覚、自助努力に頼っても無理だろう。

泥沼化する日本テレビの賃金闘争を弊誌はNo.660で伝えたが、日テレ経営陣が、「将来の経営不安」を理由に行なったことは、「賃下げ」だった。(本誌=2月2日号に転載)

新人事制度は、昨年から徹底している成果主義の一環で、年功序列を見直し、残業単価を引き下げ、手当てを改定、定期昇給を廃止、要は生涯賃金の引き下げである。最大で3割引き下げるという。

民放の給与が他の産業と比べ、格段に高いのは周知の事実である。また、そこには正規の給与やボーナスだけでなく、「闇手当」も含まれているなど問題はあるのだが、今回、指摘したいのは、「将来の不安」に賃金カットで臨むという経営陣の姿勢である。

そこにあるのは、数々の既得権を持つ放送局の延命を、「国民向けのいい番組作り」「スポンサーや視聴者の役に立つ番組作り」といった正攻法で立ち向かうのではなく、リストラ、歳出削減で乗り越えようとする姑息な姿である。

では、放送局がだめなら、テレビのくだらなさから逃れるにはどうすればいいか。彼らが最も恐れるスポンサー=広告主を使うことしかない。

2月23日、電通は日本の総広告費と、媒体別・業種別広告費を発表した。驚くのはテレビの微増である。

2010年の総広告費は5兆8427億円で、前年比98.7%と3年連続の減少。衛星メディア広告、インターネット広告が伸びて既存メディアが減少するのは当然ながら、新聞、雑誌、ラジオが5%~10%の落ち込みであるのに比べ、テレビは前年比101.7%と微増の1兆7321億円だった。

結局、今も広告で最大の比重を占めるのはテレビであり、スポンサーはテレビの持つ役割に、それほど期待を抱いていないにも関わらず、やはりテレビに広告を打っている。

これまでスポンサーは、広報宣伝以外、自社のスキャンダルを電通、博報堂を通じて止めることしか「スポンサー力」を使うことはなかった。

だが、現在のテレビの劣化は、見逃すことが出来ない。CMの入れ方ひとつとっても、意味のないところで、ニュース番組や報道番組の腰を折る。

そうしたやり方での放映は、かえって視聴者の反感を買うだろう。だから欧米では、CMが興を削ぐ、ということで、見たい番組を後からオンデマンドで見る傾向が広がっている。

CMが飛ばされたのでは高い広告料を払って、出稿する意味がない。それぐらいなら、黙って手をこまねくのではなく、

番組作りも含めたトータルで、スポンサーがテレビに関わってはどうだろうか。

「愚民化策」を推し進めている今のテレビに「ノー」を突きつけるのは、スポンサーしかない。
(会員制経済情報『現代産業情報』3月1日号より転載)

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