2022年9月11日 6時00分
諏訪市中洲の神宮寺区が受け継ぐ県指定無形民俗文化財の諏訪大社上社十五夜祭奉納相撲は15日午前9時30分から、諏訪大社上社本宮で行う。
大関の笠原大志さん(39)ら青年力士11人が斎庭(ゆにわ)で円陣を組み、相撲甚句に合わせて伝統の相撲踊りを奉納する。
奉納相撲の起源は定かではないが、江戸時代には諏訪に三辻(相撲場)があり、上社の辻はその筆頭だった。
記録を失った1817(文化14)年の火災や、戦後の一時中断を乗り越え、地元の熱意で1970(昭和45)年に復活し、神宮寺区挙げての行事として連綿と続いている。
相撲甚句は三つの甚句からなり、中でも守りと攻めを表す「胸たたき」(関西甚句)は現存する全国の相撲踊りで唯一受け継がれていると言われる。
当日は華やかな化粧まわしを付けて独特な節回しで相撲甚句を唱え、全身を使った踊りで見物客を魅了する。
今年の青年力士は20~40代で、今月2日から練習を本格化した。大関の笠原さんは「地元の上社に対する感謝の気持ちと、
土俵を用意していただいた区民の皆さんの思いを胸に、踊り子一同、気持ちを一つにして良い奉納をします」と話している。
11日には神楽殿脇に設けた四本柱土俵で3年ぶりに十五夜祭奉納相撲大会が開かれる。午前9時からの開会式、相撲踊り披露に続いて、
青年力士と園児、小学生合わせて約70人が子ども相撲や子ども役相撲、青年役相撲を繰り広げる。
長野日報
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