2024/02/17 16:20 拝観式で使う予定だったしめ縄を燃やす「おたき上げ」を見守る関係者
凍った湖面が割れてせり上がる「御神渡(おみわた)り」の認定と記録を担う八剣神社(諏訪市)は17日、注進奉告祭を同神社で開き、今季が御神渡りのない「明けの海」だったと神前に報告した。
明けの海は6季連続。宮坂清宮司(73)は一度も全面結氷しなかった今季を「一言で言えば寒くない冬。
(観察期間中に)雨が降るという信じられないような年」と振り返り、「気候変動、地球温暖化を感じざる得ない状況が世界的に広がっている」と危機感を口にした。
注進奉告祭には、寒の入りの1月6日から2月4日の立春まで毎朝観察を続けた氏子総代らが50人余が参加。境内に太鼓の音が鳴り響く中、拝殿へ入った。
宮坂宮司が「御渡(みわた)りござなく候也(そうろうなり)」と注進状を読み上げた。神事の後には、御神渡りが出現した際に開く拝観式で
氏子総代らが肩に掛ける予定だったしめ縄を燃やす「おたき上げ」も行った。
6季連続の明けの海となるのは、室町時代の1443年から残る記録上で2回目という。
宮坂宮司は「御神渡りが出現せずに大変残念だが、この記録を582年続く御渡帳(みわたりちょう)にしっかりととどめたい。
自然の摂理通り冬に寒くなり、御神渡りが現れ、穏やかで豊かな生活ができるように祈りたい」と語った。
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