阿智胡地亭のShot日乗

日乗は日記。日々の生活と世間の事象記録や写真や書き物などなんでも。
  1942年生まれが東京都江戸川区から。

東日本大震災が起こった翌年の [ 2012年07月16日(月)の阿智胡地亭の非日乗ブログ ] 再掲載

2024年08月16日 | 東日本大震災ブログ
2012年07月16日(月)
 
大熊町の花屋さん 蜂須賀礼子国会事故調査委員インタビュー
 
国会事故調委員 蜂須賀礼子さんインタビュー
河北新報  2012年07月16日月曜日
国会事故調の報告書を提出後、記者会見する蜂須賀さん=5日、東京・参院議員会館

東京電力福島第1原発事故で、国会が設置した事故調査委員会の委員を務めた福島県大熊町商工会会長の蜂須賀礼子さん(60)が河北新報社の取材に応じ、
 
5日公表された報告書に込めた思いなどを語った。

「被災者の一人として、地元の思いを伝えようと努めた」と振り返り、「これからが始まりだ」と調査結果を地元に生かすために尽力する覚悟を示した。
(聞き手は報道部・末永智弘)

 -昨年12月に委員に選ばれ、最初の活動は第1原発など現地の視察だった。

<現地視察訴え>

 「原発事故で避難している人の苦しみを世間に訴えたい、との考えがあって委員を引き受けた。黒川清委員長が最初に何をすると聞いてきたので、
 
『現場を見ていただきたい』と言った。10日後の現地入りが決まった。このとき、委員の皆さんは私たちの声を聞いてくれると感じた」

 「現地入りして人けのない古里を見ているうちに、大熊町民をはじめ、避難している人の声を届けるのが私の役目と認識した。
 
避難者の心の叫びや原発立地地域で暮らしてきた者にしか分からないことを、委員に伝えるよう努めた」

 -報告書をまとめる際に気をつけたことは
 
「避難者の目線で作成することを心掛けた。避難者のための報告書でなければ意味がない。分かりやすい表現にすることにも気を配った」

 -調査中の思いは。

<国・東電に失望>

 「原子力行政の実態が分かるにつれ、怒りとショックを感じた。もう少し努力してくれれば、もう少し安全を確保してくれれば…。
 
事故を起こしてもなお、誠意ある答弁をしない東電幹部や経済産業省、政治家には失望した」

 「東電とは長年付き合ってきたので、スパッと切ることはできない。どこかで本当のことを言ってくれるのではないか、と期待していた。
 
でも、無表情で淡々と答える態度にがっかりした」

 -報告書を今後にどう生かす。

 「国会事故調の制度上、今後の対応は国会に委ねられた。国民の代表である国会議員が、被災者のために動いてくれるように声を上げ続ける」

 「私にとって、これからが始まりだ。調査で得た知識を大熊町や双葉郡、福島県の役に立てたい。報告書冒頭に書かれているように、事故はまだ終わってないのだから」

 はちすか・れいこ 福島県大熊町生まれ。同県浪江高卒。大熊町で花屋を営んでいた。2008年から大熊町商工会会長。会津若松市の仮設住宅で避難生活を送る。

 
 
オスプレイの導入効果 米軍内の異論論文 5年前
 
オスプレイ導入「最良でない」 海兵隊将校ら07年に論文で指摘
2012年7月15日 琉球新報

 垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの導入をめぐり、米軍内からも異論が出ている。海軍大学院大学(カリフォルニア州)に在籍していた海兵隊将校らが
 
2007年に「傾斜式回転翼(ティルトローター)かヘリコプターか」という論文を発表。

オスプレイと英海軍などが使用するヘリコプターのEH101との性能や費用対効果などを詳細に比較し、オスプレイの航続能力などを疑問視し「総合的に判断し、
海兵隊が必要とする中規模輸送機として最良の選択ではない」と結論付けていた。

 論文は海兵隊のストーザー、空軍のザモラ、海軍のデイ氏の3人の少佐の共著。経営学修士(MBA)の評価法を用いて「先入観を排除して」オスプレイ導入が最善の選択か、
 
分析することが目的としている。

 日本政府はオスプレイ配備について「(CH46ヘリと比べ)速度は2倍、搭載量は3倍、行動半径は4倍と高性能。抑止力が高まる」(玄葉光一郎外相)とし、
 
脅威が高まっているとする中国や北朝鮮への抑止力を高めるとの認識を示している。

 防衛省も同機の行動半径が尖閣諸島や台湾、中国まで達する図を作成。オスプレイが沖縄から近隣諸国に直接飛行するかのような印象を与えている。

 だが、米軍幹部は論文でオスプレイのスピードを評価したものの、行動半径については「ヘリによる作戦はほとんど基地の直近で行われる」と指摘し、
 
オスプレイの特長とされる長い行動半径を最低値で評価。さらに、オスプレイが飛行中に機体に付着する氷を取り除く除氷装置の不具合で過去に緊急着陸したことを挙げ
 
「危険を避けるためオスプレイは長い行動範囲の航続力は活用せず、強襲揚陸艦で運ばれている」と指摘し、航続力が十分に活用されず、通常のヘリ同様、
強襲揚陸艦に頼っていることを明らかにした。

 幹部はオスプレイとEH101の機動力、生還能力、保全性、取得費などをMBA独自の評価法を用いて比較。スピードでオスプレイが勝るとしたものの
 
「それで得られる効果はわずか」と指摘。

兵員や貨物の搭載能力に類似性があるEH101は、英国やカナダ、イタリア軍などで運用されており、米大統領専用ヘリ「マリーン・ワン」に選ばれた
 
(現在は予算高騰で計画中止)ことを挙げ、「スピードは信頼性や保全性に相殺される。オスプレイは最良の選択ではない」と結論付けた。
 
 
 
無用の被曝をさせた責任をはっきりして再発防止を
 

“無用の被ばくは避けられた”
7月15日 18時44分 NHKニュース

放射性物質の広がりを予測するシステム「SPEEDI(すぴーでぃー)」について、政府の事故調査・検証委員会は、近くまとめる最終報告で、

東京電力福島第一原子力発電所の事故で避難に生かされていれば、住民の無用な被ばくを避けられたとする見解を盛り込むことが分かりました。

一方、国会の事故調査委員会は、「精度に限界があり避難の根拠にできない」としていて見解が別れています。

福島第一原発の事故で、政府は、SPEEDIの予測の前提となる放射性物質の放出源の情報が地震の影響で得られず、事故発生の当日から仮のデータで予測していましたが、

その結果を、当時、公表しませんでした。

この問題について、政府の事故調査・検証委員会は、文部科学省が予測していた結果や住民がどのように避難したかを検証し、今月23日にまとめる最終報告に盛り込むことにしています。

それによりますと、去年3月15日午後の予測結果では、放射性物質は西や北西など陸側の方向に拡散していくとなっていましたが、

原発近くの南相馬市や浪江町では、当時、住民が放射性物質が広がる方向に避難していました。

一方、3月16日の明け方からは風が海向きに変化し、放射性物質は海側に拡散すると予測されていました。

このため政府の事故調査・検証委員会は、SPEEDIが避難に生かされ、住民が15日には屋内にとどまり16日になってから避難していれば、

無用な被ばくを避けられたとする見解をまとめています。

一方、国会の事故調査委員会は今月上旬にまとめた報告で、「SPEEDIは、予測に用いる気象情報の精度に限界があり、
 
避難の根拠にできるほど正確性を持つものではない」という見解を示しています

SPEEDIを巡っては、避難にどう活用するかを、9月までに発足する国の「原子力規制委員会」が検討することになっていますが、
 
2つの委員会で見解が分かれたことは、今後の議論に影響を与えそうです。

浪江町長“悔しい思いと残念な思いが交錯”

浪江町の馬場有町長は「SPEEDIの利用が不適切だったという指摘は、私たちが主張してきたことと同じで、非常に残念なことだ。
 
町民は無用な被ばくをしなくても済んだわけなので、非常に悔しい思いと残念な思いが交錯している。

結果をすぐに関係機関や避難自治体に伝えるシステムが必要で、政府に法的な整備を望む」と話しています。

“読み取る力、われわれにも求められている”

災害時の情報提供に詳しい、東京女子大学の広瀬弘忠名誉教授は「地震のような大きな災害の時には、そもそも確かな情報が得られることはない。
 
原発事故の教訓として、不確かな情報の中から、何がどう使えるかを読み取る力が、防災担当者だけでなく、われわれ国民にも求められていると思う」と話しています。

 
 
意見聴収会の9人の一人に東北電力社員 今後も20%から25%必要と堂々の意見開示
 

政府原発意見聴取会に東北電力社員
7月15日 22時16分 NHKニュース

 原発に依存する割合をどこまで減らすのかなどについて、政府が市民の意見を聞く聴取会が仙台市で開かれましたが、

意見を表明した9人の中に東北電力の社員が選ばれていたことから、会場から反発の声があがり、細野原発事故担当大臣は、来月、

福島市で行われる聴取会の運営方法を見直す考えを示しました。

聴取会は、14日、初めてさいたま市で開かれたのに続き、15日は東北で初めてとなる仙台市で開かれ、希望者の中から抽選で選ばれた9人が意見を発表する形式で進められました。

この中では、原発ゼロを目指すとする人や、原発の比率を15%程度に減らすとする人、それに今後も原発を新設して20%から25%程度に維持するとする人から意見が述べられました。

しかし、20%から25%程度にするとした意見を述べた人が東北電力の社員であることが分かり、会場から反発の声があがりました。

これについて、出席した細野原発事故担当大臣は「全くランダムな抽選なので仕方がないが、福島では県民のみなさんの声を出していただける工夫が必要ではないか」と述べ、

来月、福島市で行われる聴取会の運営方法を見直す考えを示しました。
 

 
 
仙台聴収会 原発推進団体の幹部も9人の一人に抽選で?
 

仙台聴取会 騒然 発言者に東北電と原発推進団体幹部
2012年7月16日 07時11分 東京新聞

 政府は十五日、将来の原発比率について国民の意見を聴く二回目の意見聴取会を仙台市で開いた。抽選で選ばれた九人の発言者の中に、

東北電力や原発推進団体の幹部二人が含まれ、「原発が不可欠」など従来通りの主張を展開し、会場から批判の声が上がった。

 聴取会は、政府が提示した二〇三〇年時点の原発比率(1)0%(2)15%(3)20~25%の三案に対し、抽選で選ばれた各三人が意見を述べる形式。

この日は進行側の手違いで、0%案四人、15%案二人、20~25%案三人だった。

 このうち、原発の新増設を前提とする20~25%案に対し、東北電力の岡信慎一執行役員(企画部長)は「会社の考え方をまとめて話したい」と切り出し、

電力の安定供給などを理由に、原発は必要と自社の主張を述べた。

 また、原子力推進を目的に企業や商工団体などで組織する東北エネルギー懇談会の関口哲雄専務理事(元東北電力執行役員待遇)は

「政府の案は再生可能エネルギーを大きく見積もりすぎだ」と、原発の積極的な活用を訴えた。

 広く国民の意見を聴くはずの会が一転、原発推進団体の会と化し、参加者からは「被災者をばかにしているのか」など非難の声が上がった。

司会者が「お静かに」を連発するが、会場の怒りは収まらず、一時中断した。

 会場にいた仙台市の男性会社員(35)は「推進の考えでも、一般の人の意見を聞きたかった」と憤っていた。

 事務局によると、聴取会には百七十五人の参加応募があり、抽選で百三十人を選んだ。うち意見表明を希望したのが九十三人で、0%案が六十六人、15%案が十四人、

20~25%案が十三人。

 これほど差があるのに、バランスを取ろうとするため、0%を支持した人はいずれも宮城県の人だったのに対し、15%と20~25%案は東北電力関係者二人のほか、

東京都の会社員二人、神奈川県の会社員一人と、いびつな発言構成となった。

 岡信、関口両氏は取材に対し、会社や組織からの依頼で応募したことを否定した。

 政府代表として出席した細野豪志原発事故担当相は「抽選で選ぶので仕方ない。福島で開催するときは一般の県民の声が聞けるよう選び方を考えたい」と話した。


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