西郷どん湯を味わい、路地裏を浴場から抜け出る。ふと入浴料を払った店を
覗く。そこは記憶の玉手箱。懐かしい商品が無造作に、処狭しと置かれ、商
っていた。今では田舎でもコンビニが主流なのに此処は昭和30年代のまんま。
体格のよい西郷どんが入ったら一杯になりそうな小さな共同浴場。高城(たき)温泉。
身体を清め、湯に浸かり、温もり、筋肉をほぐす。そして束の間の瞑想。多分、西郷
どんはそんな湯使いをしたのだ。地元民が入れば偉ぶるも無く隅っこに浸かったとか。
【Data】単純硫黄泉 52℃ PH9.2 源泉:湯田3号、9号混合泉