お湯の国 日本

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斉藤茂吉(うつせみの・・・古湯温泉)

2015年07月18日 |   ✑歌碑句碑 紀行

映像:筆者が探査した鶴霊泉の中庭にひっそりと建つ斉藤茂吉歌碑

鶴霊泉で知られる古湯温泉は佐賀県で唯一の国民保養温泉地である。
その温泉地にも歌人:斉藤茂吉の足跡が標されていた。斉藤茂吉は
山形県を中心に温泉保養をしたが長崎医学専門学校教授として滞在。

歌碑:碑文(斉藤茂吉)
   うつせみの 病やしなふ
    寂しさは
    川上川の  みなもとどころ


歌意:如何に高名であろうが、現実の私の心身は些末な事柄で疲れ
   て、病んでしまった。なんとも切なく哀しいことだろう。今
   は、川添の温泉宿で水の流れに任せるように安らぐのみだよ

解説:斉藤茂吉はここ古湯温泉で療養していた。その頃の歌である。
   斉藤茂吉も又悲劇の歌人であった。妻との不和や文学仲間の
   自殺(芥川龍之介)、激しい癇癪持ちなど心の病も垣間見える
推察:鶴霊泉は源泉温泉36度という霊泉である事を考えればここで
   療養するのは心身を整る必要のある病と推測される。しかも、
   斉藤茂吉は有能な医学者であり皮膚病や腰痛・関節痛などの
   理学的療養であれば、高温・重曹泉の嬉野温泉を選んだろう。 


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