京都で唯一のキャブ屋さん
かっては整備工場の下請けとしての存在価値があったキャブレター屋さんも時代の流れで斜陽化してます。
その理由は明らかで、キャブレター車の時代はかなり以前に終わりました。
二輪車でさえ、キャブを捨てインジェクションの時代です。
キャブレター再生の需要は旧車くらいしかありません。
この京都で唯一の存在であったキャブ屋さんも近々廃業されるそうです 。
今でこそ自社O/H路線を敷いてますが、その昔は結構このキャブ屋さんのお世話になりました。
しかし、少なくとも5年以上はキャブ屋さんから足が遠ざかっておりました。
Drはちょっと気になり、最後にO/Hを依頼したくなりました。
アウトビアンキA112ABARTHのキャブ
折りしもレストア中のキャブをO/Hして貰うのも悪くありません。
しかし、しばらく足が遠のいてたので、Drのことを覚えているかちょっと心配でした。
今だから言いますが、このキャブ屋さんは愛想が悪いので有名だったのです。
Drが開業直後の約30年近く前に、このキャブ屋さんの門を恐る恐る叩きました。
実は当時の事を克明に覚えております 。
Dr; ごめんクサイ。
キャブ屋さん; どちらさん?。
Dr; あの~、キャブをO/Hして頂きたいのですが・・ (頭ペコちゃんスタイル)
キャブ屋さん; ウチは一般の人はしないからネ、業者さんしかやりまへんで~ (←かなり無愛想)
無愛想の理由は、職人気質もありますが、競争の無い独占状態(京都では)だったのと、当時はO/H以来が多数あって
忙しかったのでしょう。
明らかに売り手市場だったから、愛想は無用であったんでしょう。
今回もかなりブランクがあるので、恐る恐るの再訪でした。
キャブ屋さんの店はあいてるけど人影がなく、もしや廃業済かと思いましたが、呼べば店主が出てきました。
Drの予想を覆し、とってもニコニコ顔で愛想が良いじゃあ~りませんか!。
Drのこともキッチリ覚えてくれてました。
話は業界不振の話から、娘やお孫さんのことまで飛び出してきました 。(昔では有り得ない)
きっとこの店主氏は生来無愛想ではなく、忙しかったから余裕がなかったんだと思いました。
誰でも、忙しくて根をつめるキャブ再生という作業中に、得体の知れない一見が来たらイラチが来るでしょうw。
時代の流れとは言え、創業45年のキャブ屋さんが店じまいするのは寂しいことですネ 。