安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

モニカ・ボーフォース SLOWFOX

2010-10-17 08:58:59 | ヴォーカル(L~R)

先週の宴会では、お吸い物や天ぷらなどのマツタケ料理が出てきて、秋だと感じました。今年はマツタケが豊作ということなので、シーズンが終わる前に、焼いたものを食べるつもりです。マツタケの食べ方もいろいろありますが、焼いて裂いたものが一番で、次にマツタケのすき焼きです。食べ物だけでなく、空の色もようやく秋らしくなり、透き通った青色が鮮やかです。澄んだ声のヴォーカルを聴いてみました。

MONICA BORRFORS (モニカ・ボーフォース)
SLOWFOX (BMG Ariola 1995年録音)

 Slowfox

秋の澄み渡った空に呼応して、透明感が感じられる声で歌ったバラード集を聴いてみました。スウェーデンの女性歌手としては、ビル・エバンス(p)との共演盤もあるモニカ・ゼッタールンドが有名ですが、モニカ・ボーフォースも、来日公演もあり、同国の歌手として名前が通っているといってよいでしょう。

LPで購入した「Your Touch」(Caprice)が、ジャジーな作品で気に入り、その後の録音もボツボツと集めました。このSlowfoxは、テンポが遅いので声の質がわかりやすいです。高音部分など澄んでいるのが特徴ですが、キンキンという声ではないので聴きやすい。また、彼女のポートレートを使ったジャケットの構図がよくて、そちらも魅力的。

トランペットやシンセサイザーなども用いた伴奏で、中心はGosta Nilsson(p)、Per Nillson(b)、Leroy Lowe(ds)。スタンダードが多く、「Polka Dots and moonbeams」、「I Get Along Without You very Well」、「Soon」、「Dindi」、「The Folks Who Live On The Hill」、「The Masquerade is Over」、「Everything Happens to Me」、「What Are You Doing The Rest of youre Life」など13曲。

心に染みいるバラードの数々です。「Polka Dots and Moonbeams」の出だしは、ベースだけがバックで、そこにピアノが被さっていくという憎い演出で、初めから引き込まれます。続く「I Get Along Without You Very Well」も、透明感が溢れています。「Soon」は、はじめ厳かに出て軽くスイングしていいムード。「Dindi」、「Masquerade」もよいですが、「The Folks Who Live~」や「What Aer You Doing~」は、エコーを利かせてこだまのように音を響かせていますが、この編曲(加工)は無かった方がよかった。