長野市内の自宅が築15年になり、屋根や外壁の塗り替えなどの修繕工事をすることになりました。それにあわせて、ガス給湯器やガスレンジも交換したいと奥様がいっています。建築会社の人と打ち合わせをしているのですが、相当の費用がかかりそうです。したがって、同時期に揃えた僕のオーディオ装置も更新したいなどという話はとても持ち出せません(笑)。オーディオ製品は壊れにくいことは確かですが、できればもう少し柔らかめな音を出したいと望んでいます。柔かい音も出すミュージシャンです。
DON SLEET (ドン・スリート)
ALL MEMBERS (JAZZLAND 1961年録音)
豪華なサイドメンに惹かれて、昔、LPを買ったのですが、スリート本人にも安定した技量があり、なかなかいい作品でした。スリートは、クラシックの勉強も行い、サンディエゴ交響楽団に在籍したことがあり、音が素直にストレートに伸びています。彼は西海岸で活躍しましたが、リーダー作はこれ一枚です。
クラシックのアマチュア・オーケストラに在籍している友人は、ジャズ系トランペッターをゲストとして呼んだ時に、ヴィヴラートがかかりすぎだし、音程が不安定でジャズ系はいまひとつだと評していました。人にもよると話をしたのですが、仮にドン・スリートやジョー・ワイルダーだったら、そういう感想にはならないかもしれません。
スリート(tp)の他、ジミー・ヒース(ts)、ウィントン・ケリー(p)、ロン・カーター(b)、ジミー・コブ(ds)という豪華メンバーです。クリフ・ジョーダン作「Brooklyn Bridge」、「The Hearing」、 スリート作「Fast Company」、ジミー・ヒース作「All Members」にスタンダードの「Secret Love」、「Softly, As In A Morning Sunrise」、「But Beautiful」の全7曲。
ベースは、ポール・チェンバースではなくロン・カーターですが、弓弾きを交えながら堅実なプレイをしています。スリートは「Secret Love」で旋律を美しく歌い上げ、ソロも跳躍したり、小刻みなフレーズを吹いたりで一番印象に残ります。2管のハーモニーを生かしたテーマの「Brooklyn Bridge」や「All Members」でも、スリート、ヒース、ケリーがそれぞれ快調なソロをとっています。スリートには、クールな面も見うけられます。