安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

テテ・モントリュー BODY AND SOUL

2010-10-24 19:01:16 | ピアノ

朝の通勤途上は、急いでいるので、道端の樹木や草花などに無関心なことが多いのですが、きのうはそのコースをゆっくりと歩いてみました。土曜日の出勤だったのですが、集合時間が遅かったので、そんな気持ちになりました。途中、長野駅の東口近くの住宅の庭にひと固まりの秋桜(コスモス)が咲いていました。蜂も蜜を吸いによってきていて、天気の良い穏やかな日にふさわしい光景に見とれて、しばしたたずみました。帰宅後は、華麗なテクニックと抒情を併せ持ったピアニストを聴きました。

TETE MONTOLIU (テテ・モントリュー)
BODY AND SOUL (enja 1971年録音)

 Bodyandsoultetemontoliu

最新のジャズ批評誌2010年9月号の特集は、「ピアノ・トリオ in  ヨーロッパ」と題して、ここ10年ほどの間にリリースされた多くの作品を紹介しています。もちろんその中に、スペイン出身のテテ・モントリューの名前はありませんが、かつてヨーロッパを代表するピアニストの一人として紹介されてきました。

テテ・モントリューは、卓越したテクニックでドライブしまくるので、オスカー・ピーターソンに近いところがあります。しかし、繊細さを持ち、モードなども吸収するなど、新しい面も持っています。ピアノの音については、分離がよく硬質に聴こえますが、クラシックの充分なトレーニングを積んだからでしょう。

本作品は、ミュンヘンのクラブ「ドミシル」に出演した時に録音されたもので、トリオのメンバーは、モントリュー(p)、ジョージ・ムラーツ(b)、ジョー・ネイ(ds)。曲は、「Sweet Georgia Fame」、「Old Folks」、「A Nightingale Sang in Berkeley Square」(バークレー・スクエアのナイチンゲール)、「Body and Soul」(身も心も)、「Lament」という有名なものとテテの自作「Blues」の全6曲。

テテの繊細で抒情豊かなプレイは、「A Nightingale Sang in Berkeley Square」のピアノ独奏によるイントロやバラード「Lament」で味わえます。全体を通して、ダイナミックで歯切れのよい演奏を行っていますが、特に「Sweet Georgia Fame」や「Body and Soul」あたりに、その特徴が出ています。また、ジョージ・ムラーツ(b)の出番が多く、ライブならではの変化に富んだベース・ソロが楽しめます。

【長野市内の道端のコスモス、蜂】

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