安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

リタ・ローザ BETWEEN THE DEVIL AND THE DEEP BLUE SEA

2010-12-05 09:20:45 | ヴォーカル(L~R)

今年の忘年会も、戸倉上山田温泉(長野県千曲市)の旅館で泊まりでやることになりました。幹事には、料理の美味しいところにしてくれと頼んでおきましたが、さてどうでしょうか?去年は同温泉の別の旅館でしたが、車で出発したものの大雪で到着が1時間以上遅れ、しかも、僕は宴会の真っ最中に仕事で呼び戻されて、とんでもない目にあいました。楽しみですが、12月は既に6~7回の飲会が予定されているので、深酒は慎みます。去年の忘年会の日の気分は、「絶体絶命」でした(笑)。

LITA ROZA (リタ・ローザ)
BETWEEN THE DEVIL AND THE DEEP BLUE SEA (DECCA 1957年録音)

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「Between The Devil and The Deep Blue Sea」は、1931年にテッド・ケーラー詞、ハロルド・アーレン曲のコットン・クラブのショーのために書かれた曲です。タイトルの日本語訳の絶体絶命とはよくつけたもので、進退窮まる状態のことですが、歌詞の方は、嫌いにならなくてはいけないのに愛してしまって進退窮まったという男女間の恋愛模様を可愛く描いたものです。

リタ・ローザは、イギリスの歌手で、40年代半ばから60年代にかけて活躍をしました。バラードが得意な歌手というイメージを持っていたのですが、2003年に日本で復刻されたこのCDは、それを翻すジャジーなものでした。伴奏は、英国トップミュージシャンで、編曲がビリー・マン、ロニー・ヒューズ(tp)、ジョージ・チジョム(tb)、ドン・レンデル(ts)、ビル・ラサージ(vib)らに英国楽旅中のアイク・アイザックス(g)が一部参加。

曲はよく知られたもので、「Between The Devil and The Deep Blue Sea」(絶体絶命)、「Willow Weep For Me」、「Little White Lies」、「Moon Song」、「Wrap Your Troubles in Dreams」、「I Only Have Eyes For You」(瞳は君ゆえに)、「You Turned The Tables on Me」、「I Cover The Waterfront」(水辺にたたずみ)、「You're Driving Me Crazy」、「MoonGlow」、「You Took Advantage of Me」、「No Moon at All」、「My One and Only Love」の13曲。

リタ・ローザは、ややハスキーながら高音が美しい軽やかな声で、スローから早いテンポまで余裕をもった感じで歌っています。ビリー・マンの編曲が本格的なジャズ志向で、サウンドにそれが窺え、楽器のソロもたくさん入ります。タイトル曲の「絶体絶命」はもちろん、「Willow Weep For Me」、「You Turned The Tables on Me」、「Moonglow」、「No Moon At All」などフェイクを交えながらはつらつと歌っています。インスト・ファンにもアピールする好作品。

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