安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ドリス・デイ DAY BY NIGHT

2010-12-23 17:30:12 | ヴォーカル(A~D)

最近、電子書籍の話題を目にすることが多くなりました。アマゾンやグーグルが先行しているようですが、大手出版社も日本電子出版社協会を発足させて対抗していくようです。著作権の保護や電子化権利問題など課題はあるようですが、時代の趨勢からするとデジタル機器で小説やエッセイを読むのが普及していくのでしょう。僕個人としては従来の書物に慣れているので、それも是非残してもらいたいところ。国内盤LPは1曲少なかったアルバムです。

DORIS DAY (ドリス・デイ)
DAY BY NIGHT (Columbia 1957年録音)

 Daybynightusa

ドリス・デイの人気作品です。CBSソニーから発売された国内盤LPを購入したところ、ヴォーカルLPの場合、収録曲数は12曲が多いのですが、これはB面だけ5曲で全11曲でした。日本盤ライナーを読んだら「ランプ・イズ・ロウ」は、現在、歌うことも発売も許されないので、やむなく割愛したとありました。オリジナル盤を入手したところ12曲入りで、「The Lamp is Low」も聴くことができました。

「The Lamp is Low」は、ミッチェル・パリッシュ作詞、ピーター・デ・ローズ及びバート・シェフター作曲とされていますが、フランスの作曲家、モーリス・ラヴェルの人気曲「亡き王女のためのパヴァーヌ」から旋律がとられているので、それが著作権の関係で親族から問題にされその日本盤には収録がかなわなかったようです。ラヴェルは近代の作曲家なので、こういうことがおきたのでしょう。

曲は、1930年代に作られたスタンダードが主で、「I See Your Face Before Me」、「Close Your Eyes」、「The Night We Caooled It A Day」、「Dream a Little Dream of Me」、「Under a Blanket of Blue」、「You Do Something to Me」、「Stars Fell On Alabama」(アラバマに星落ちて)、「Moon Song」、「Wrap Your Troubles in Dreams」(苦しみを夢に隠して)、「Soft as The Starlight」、「MoonGlow」、「The Lamp is Low」の12曲。

ポール・ウェストン編曲による弦入りオーケストラ伴奏の、ナイトムードに彩られたアルバム。ドリスは、ミディアムからスローテンポに近いこれらの曲を実にゆったりと歌っていて、聴くたびに素晴らしいと唸ります。声を張り上げてもリラックスしている感じがします。「Close Your Eyes」、「The Night We Called It A Day」、「Dream a Little Dream of Me」と続くあたりを愛聴していますが、後半に入り「Wrap Your Troubles in Dreams」も見事。廃盤への思い入れはあまりない僕ですが、これはUSA盤で聴いています。

【諸井誠著 わたしのラヴェル】

ラヴェルは好きな作曲家の一人で、この機会に関連した本を読みました。「わたしのラヴェル」は古い本なので既に絶版かもしれません。

 Watashinoravelmoroi