飯田市内には赤門があります。飯田城の遺構で、正式名称は飯田城桜丸御門といって、約260年前の江戸時代宝暦4年に建てられたものだそうです。この門は、普段は閉まっているのですが、4月の桜の時期には開けられ、門を通ってその先にある夫婦桜を見物に行くことができます。僕も門を抜けて見に行きましたが、桜の花は満開で、ちょうど見ごろでした。しっかり耳を傾けてみたいアルバム。
GRANT STEWART (グラント・スチュワート)
AROUND THE CORNER (Sharp nine 2010年録音)
グラント・スチュアートは、人気テナー・サックス奏者の一人で、CDもたくさん出しています。昨年は、日本公演も行っているので、聴かれた方もいるのではないでしょうか。僕は聴きに行けなかったので、機会があれば是非実演を聴いてみたい一人です。この作品では、ソプラノ・サックスをはじめて用いています。
メンバーは、グラント・スチュワート(ts、ss)、ピーター・バーンスタイン(g)、ピーター・ワシントン(b)、フィル・スチュアート(ds)。ピアノの代わりにギターを入れているので、ギターとテナー・サックスとのコラボがどうなのか興味が湧きますし、また、ソプラノの演奏も気になります。
曲はスタンダードとジャズオリジナルです。ハロルド・アーレンの「Get Happy」、タッド・ダメロン作「The Scene is Clean」、ギル・フラー作「I Waited for You」、アレック・ワイルダー作「That's My Girl」、エリントンの「Blue Rose」、レイ・エヴァンス作「Maybe September」、バリー・ハリス作「Around The Corner」、ジョニー・マーサー作「Something's Gotta Give」の8曲。「The Scene is Clean」と「Maybe September」で、グラントはソプラノを吹いています。
曲がやや地味なのと、ピアノレスなので、ジャズを聴き慣れた方により向いているアルバムです。地味と書きましたが、珠玉の佳曲ばかりなので、じっくりと楽しめます。スインギーで明るい「Get Happy」や「Around The Corner」、ソプラノで演じられるバラードの「Maybe September」などは、とりわけ印象に残ります。まろやかで刺激的なところのないグラント・スチュワートのソプラノ・サウンドは、彼のもう一つの魅力になっています。ところどころで、ピーター・バーンスタイン(g)もソロをとり貢献。
【飯田市内にある赤門と夫婦桜】
赤門は、江戸時代には、桜丸御門といわれた屋敷門のことです。柱、扉等がベンガラで赤く塗られているところから、通称赤門と呼ばれています。
所在地:長野県飯田市追手町2-678
問い合わせ:0265-23-1111(長野県下伊那地方事務所)