先週、豊丘村(長野県下伊那郡)へもも狩りに行ってきました。その際、農園主からお話を伺ったのですが、7月上旬から8月下旬まで、桃をならせるために、14種類の桃の木を植えてあるそうです。昨年は7千人の入場者があったそうですが、今年も好調で、バスツァーの団体がちょうど入ってくるところでした。親族で農園を継ぐ人がいないところから、やりたいと手を挙げた若手に農園主が技術を教えている最中だそうです。先輩に敬意を表したアルバム。
JOHN HICKS (ジョン・ヒックス)
MUSIC IN THE KEY OF CLARK (HighNote 2001年録音)
ジョン・ヒックス(p)のアルバムについては、Theresaレーベルの「In Concert」を取り上げたことがありますが、今回は、コンポーザーズピアニストに捧げた一連のものの中から、ソニー・クラークのものを聴いてみました。他にも、ビリー・ストレイホーン、エロール・ガーナー、メリー・ルー・ウィリアムス、アール・ハインズのものがあります。
ソニー・クラーク(p)については、本国ではほとんど知られていないようですが、ヒックスがクラークに注目して、このようなアルバムを残してくれたのは、嬉しいことです。メンバーは、ジョン・ヒックス(p)、ドウェイン・ドルフィン(b)、セシル・ブルックスIII(ds)。このトリオは、HighNoteレーベルに何作も録音していて、当時のレギュラートリオです。ドルフィン(b)のベースは強力で、「Sonny's Crib」などにおいて、ヒックスの力強いプレイに対応しています。
曲は、ヒックスのオリジナルとソニー・クラークの曲が収録されています。ヒックスの自作が、「Pocket Full of Blues」、「My Conception Prelude」、「Angel With A Briefcase」、「Clark Bar Blues」、「Sonny Side Up」、「A Sonny Day」、クラークのものが、「My Conception」、「Cable Car」、「Sonny's Ballad」、「Minor Meeting」、「I Deal」、「Sonny's Mood」、「Sonny's Crib」で全13トラックです。クラークの作曲したものの中には、メロディがすぐに浮かんでくるものもあり、親しみが湧きます。
企画の面白さに加え、ジョン・ヒックス(p)が好調で、佳いアルバムになりました。「Pocket Full of Blues」は、明るく跳ねるようなメロディを持ったヒックスのオリジナルですが、3人のソロも快調で、素晴らしい。ソニー・クラークの曲も、現代のハードバップとして演奏されていますが、それぞれ聴きどころがあり、例えば、「Minor Meeting」は、ファンクっぽいリズムでブルージーですし、「Sonny's Ballad」は、ソニーへの思いが込められているような抒情を感じます。ソニー・クラークに言及しているライナー・ノートも興味深いものでした。
【豊丘村でもも狩り】
たわわに実っています。桃の種類は、「あかつき」です。冷蔵庫で冷やしておいて美味しくいただきました。