先日、アメリカのミズーリ大学の先生や学生さんとお話をする機会がありました。米国大学生日本文化研修プログラムで来日し、飯田市(長野県)で今田人形浄瑠璃を研修し、その成果を「いいだ人形劇フェスタ」で上演をする皆さんです。お土産にミズーリ州の車のナンバープレートをいただきましたが、PRでしょうか、ナンバーの他に「SHOW-ME STATE」と記載されていました。これは日本では考えられないですね。若々しい歌声でボサノヴァを。
WANDA de SAH (ワンダ・ヂ・サー)
SOFTLY! (Capitol 1965年録音)
ボサノヴァというと、アストラッド・ジルベルト(vo)やスタン・ゲッツ(ts)のアルバムを思い浮かべますが、ワンダ・ヂ・サーのこれも忘れることができません。キャピトル・レーベルらしく、編曲伴奏にポピュラー色が濃く、ヴォーカル作品といっていいものです。この6月、1200円の国内盤CDがリリースされたのでゲットしました。解説や歌詞の対訳が付いていて良心的な作りです。
彼女は、1944年ブラジルの生まれで、ロベルト・メネスカルにギターを習い、歌も始め、彼のプロデュースでデビュー作をリリース。セルジオ・メンデス・トリオのアメリカ・ツァーに同行して渡米。そして、このアルバムを録音しています。伴奏は、ジャック・マーシャル編曲指揮によるオーケストラですが、メンデス・トリオの2人やバド・シャンク(fl)が参加しているようです。
曲は、どこかで耳にした有名曲が収録されていて、ボサノヴァを普段聴かない方にもなじめるアルバムです。「Ho Ba La La」、「Samba De Orfeu(Sweet Happy)」(オルフェのサンバ)、「Corcovado(Quiet NIghts)」(コルコヴァード)、「Aruanda」、「The Dreamer」(夢みる人)、「So Dance Samba」、「Once I Loved」(過ぎし日の恋)、「Who Knows」、「Tem Do」、「With Feeling」、「Agua De Beber」(おいしい水)の11曲。
ブラジルのリズム陣とストリングスをバックに、ワンダ・ヂ・サーは、可憐で、優しく、時に儚げに歌っていき、夏の暑い日に心地よく聴ける一枚です。僕が好きな曲である「The Dreamer」では、彼女の伸びのある歌声が美しく、バックのラッシュなストリングスも効果的です。「Who Knows」や「Tem Do」では、リズムに乗りクール気味に歌っていますし、ポルトガル語で歌われる「おいしい水」も伴奏を含め躍動感があり、ボサノヴァというイメージに相応しいアルバムです。
【アメリカからのお土産】
ミズーリ州のナンバープレートです。