かつて、あるスーパーに出向し、店舗で働いていたことがありますが、薬のコーナーにあると思っていた養命酒がお酒のコーナーで売られていたのが意外でした。先日、駒ヶ根市でこの養命酒を作っている工場を見学してきました。敷地内の森では、吹きわたる風が涼しく、小川には鮮烈な水が流れていて素晴らしい環境が残されていることに感心しました。意外に素晴らしかったアルバム。
PHILLY JOE JONES (フィリー・ジョー・ジョーンズ)
TOGETHER! (ATLANTIC 1961年録音)
フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)のリーダー作としましたが、正確には、フィリーとエルヴィン・ジョーンズ(ds)の二人の名義です。ドラマー二人が主役のものとしては、マックス・ローチとバディ・リッチのエマーシー録音を持っていました。しかし、二人のジョーンズでは、うるさいと思いLPは持っていたものの敬遠していました。最近メンバーを見て改めて聴いてみたのですが、特にサイドメンのプレイによってお気に入りの一枚となりました。
メンバーは、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)、ハンク・モブレイ(ts)、ブルー・ミッチェル(tp)、カーティス・フラー(tb)、ウィントン・ケリー(p)、ポール・チェンバース(b)。当時、それぞれ有名バンドに属していましたが、いずれもハード・バップ・ファンならよく知っている名前で、本作のリーダー抜きでも聴いてみたい顔ぶれです。
デイヴ・ベイカーという人の書いた「Le Roi」、フィリー・ジョー・ジョーンズの自作「Beau-ty」、ピアニストのウォルター・デイヴィス作「Brown Sugar」の3曲が収録されています。それぞれの曲では、ドラム・バトルもありますが、驚くほどの音量ではないので、家庭でも充分楽しめると思います。右側にフィリー・ジョー・ジョーンズが、左側にエルヴィン・ジョーンズが位置しているので、両者のソロは聴き分けられます。
モブレイ、ケリー、フラー、ミッチェルの乗り乗りのソロが聴けます。そこだけとれば、ブルーノートやリバーサイド・レーベルのアルバムと勘違いしそうです。「Le Roi」では、モブレイ(ts)、ケリー(p)と素晴らしいソロが続き、管楽器のリフをバックにしたケリーのソロにはぞくぞくしました。「Beau-ty」は、フィリーの曲だけあって、ラテン・リズムで、彼のドラムスが活躍します。「Brown Sugar」では、フラー(tb)やミッチェル(tp)も快調。フィリーとエルヴィンは、長いソロもとりますが、両者の個性がはっきり出ていて、退屈しません。
【養命酒製造株式会社駒ヶ根工場】
所在地:長野県駒ケ根市赤穂16410
工場見学に訪れる人は多く、売店や喫茶店も賑わっていました。敷地内をカメラを担いで撮影されている方もいました。