最近、車のCDプレイヤーの調子がおかしく、情報が読み取れず聴くことができませんでした。CDプレイヤーの取り替えを考えていたのですが、TUTAYAにDVDを借りにいったら、レジの横に車載用CDのレンズクリーナーがあったので、試しに買ってみました。さっそくクリーニングしたところ、まだ完全ではないですが、聴けるようになり、思わぬ優れモノに感激しました。もっとも、知らなかったのは僕だけで、CDレンズをクリーニングすることは常識らしいです(苦笑)。試しにかけてみたCD。
BOOKER ERVIN (ブッカー・アーヴィン)
THE SONG BOOK (Prestige 1964年録音)
夏の盛りにブッカー・アーヴィン(ts)の豪快な演奏では暑苦しくなりそうですが、このアルバムでは、スタンダードばかりを取り上げ、ピアノにはトミー・フラナガンを起用しているので、落ち着いたところがあり、ハード一辺倒ではありません。掲載したジャケットは、日本盤LPのものですが、彼の服装は、夏向きではありませんね(笑)。
メンバーは、ブッカー・アーヴィン(ts)、トミー・フラナガン(p)、リチャード・デイビス(b)、アラン・ドウソン(ds)。プレスティッジ・レーベルには、アーヴィンのブックシリーズが4枚ありますが、このソング・ブックはすべてスタンダードが選曲されています。他の3枚もそれぞれ面白く、「The Space Book」をはじめたまに聴いていました。
曲は、「The Lamp is Low」(亡き王女のためのパヴァーヌ)、「Come Sunday」、「All The Things You Are」、「Just Friends」、「Yesterdays」、「Our Love is Here to Stay」の6曲。「The Lamp is Low」は、ラヴェルの曲のアダプテーションで、日本盤LPでは「ラヴェルのパヴァーヌ」という表記でしたが、1999年発売の紙ジャケットCDから「The Lamp is Low」の曲名とすることが遺族により許可されたそうです。アダプトとはいいながらそっくりなので、ラヴェルの遺族のいい分も、もっともだと僕は考えますが、許可が出てよかった。
アーヴィン(ts)は、黒っぽい音色で吹きまくる一方、バラードでは原曲を大事にして情緒豊かな演奏をしています。時々、長く伸ばした音を下降させる特徴もみられます。早いテンポの「The Lamp is Low」や「All The Things You Are」では、息もつかせぬようなアーヴィンのソロが聴け、スローテンポの「Come Sunday」は、深い音による寂しさがこみ上げてくるような印象深い演奏。フラナガン(p)やリチャード・デイビス(b)もソロをとりますが、「Yesterdays」におけるフラナガンのソロは、上品で美しい。
【TDK カーCDレンズクリーナー】