安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ロバータ・ガンバリーニ THE SHADOW OF YOUR SMILE

2015-04-01 19:15:45 | ヴォーカル(L~R)

少し前ですが、安曇野市へ向かう途中迂回して、松本市四賀の福寿草の群生地を訪ねてみました。3月下旬で、ちょうど花の盛りで、斜面一帯に黄色い花が咲いていました。観光バスも入ってきていて、昔よりも知名度が上がっているのか、たくさんのお客様がいました。以前にもブログに掲載したことがありますが、この花をみると、春の訪れを実感します。鮮やかな歌を聴いてみます。

ROBERTA GAMBARINI (ロバータ・ガンバリーニ)
THE SHADOW OF YOUR SMILE (fiftyfive 2013年録音)

   

ガンバリーニ(vo)は、一昨年、富士通コンコードジャズフェスで来日したのですが、それに先立ち、日本のファンのためにこのアルバムが録音されました。僕は、その名古屋公演で、彼女の歌声に実際に接しましたが、オールスターズの公演で、3曲ほど歌っただけなので、若干物足りなかったことは否めません。その代わりではありませんが、このCDを購入しました。

メンバーは、ロバータ・ガンバリーニ(vo)、ジョージ・ケイブルズ(p)、ジョン・ウェバー(b)、ヴィクター・ルイス(ds)、ジャスティン・ロビンソン(as,fl)。ジョージ・ケイブルズは、晩年のアート・ペッパーとの録音がよく知られています。達者なピアノを弾く人で、僕は何作か、彼のリーダー作を持っていますが、いま一つ感情移入ができず、苦手なピアニストの一人です。しかし、このアルバムの伴奏はなかなかよいです。

曲はスタンダード中心です。「The Shadow of Your Smile」(いそしぎ)、「Fly Me To The Moon」、「Someone To Watch Over Me」(やさしき伴侶を)、「Embraceable You」、「Nobody Else But Me」、「Rainy Days and Mondays」(雨の日と月曜日は)、「Moanin」、「Poor Butterfly」、「My Shining Hour」、「I Remember Clifford」、「Satin Doll」、「Close to You」(遥かなる影)、「My One and Only Love」の全14曲。「Moanin」や「I Remember Clifford」というジャズ・オリジナルも選曲されています。

バラードからテンポの速いスキャット入りのものまで、ガンバリーニ(vo)の実力が発揮されたアルバム。選曲もよく、ジャズ・ヴォーカルを楽しめます。スローテンポのしっとりとした「The Shadow of Your Smile」や途中からスイングする「Fly Me To The Moon」、スキャットがかっこよく、ケイブルズ(p)のソロも入る「Moanin」など印象に残ります。そして、カーペンターズのヒット曲「Rainy Days and Mondays」と「Close to You」もテンポ、節回しとガンバリーニの歌唱が素晴らしい。全体に声がよく出ていて、ゆとりも感じられます。

【松本市四賀の福寿草】

   

福寿草の群落

   

   

斜面に花が咲いています。