安曇野市の畑の片隅に梅の木が植えてあります。毎年、この時期に実がなり、今年も収穫をしました。かつては、それを使って、焼酎漬けの甘い味の、青みがかった梅漬けをたくさん作っていました。僕の好物なのですが、砂糖をたくさん使うので、このごろは控え気味です。甘さ控えめで、味わい深い作品。
CHERYL BENTYNE (シェリル・ベンティーン)
SINGS WALTZ FOR DEBBY (Paddle Wheel 2004年録音)
1979年以来、コーラス・グループのマンハッタン・トランスファーの一員として華々しく活躍してきたシェリル・ベンティーン(vo)は、優れたソロ歌手でもあって、傾聴に値すべきアルバムをいくつも作っています。これは、ピアノとベースの伴奏で、テンポの遅い曲を中心としたものなので、静まった夜などにじっくりと耳を傾けたいアルバムです。
メンバーは、シェリル・ベンティーン(vo)、ケニー・バロン(p)、レイ・ドラモンド(b)。ケニー・バロンは、ベンティーンの唄が引き立つように弾いていて、好感が持てますし、随所で入れるソロも見事です。日本のキングレコードがニューヨークで録音したものですが、周到な人選など準備が行われたことが伺えます。
曲はスタンダードです。「Last Night When We were Young」、「Blue Moon」、「The Boy Next Door」、「I Must Have That Man」、「But Beautiful」、「Thou Well」、「When Your Lover Has Gone」、「Easy Living」、「In A Sentimental Mood」、「Stompin' At The Savoy」(サヴォイでストンプ)、「I Get Along Without You Very Well」、「Waltz for Debby」(ワルツ・フォー・デビー)。ビル・エヴァンス曲、ジーン・リース詞の「Waltz for Debby」は、ピアノだけの伴奏です。
シェリル・ベンティーン(vo)は、曲を慈しみながら丁寧に歌っていて、芸術的な香りもするアルバム。聴いているうちに、歌詞の世界に入り込んでいる気がしてきます。バラードでは、「But Beautiful」や「Easy Living」がとりわけ気に入り、特に後者は、穏やかで、ゆっくりとスイングする歌が素晴らしい。 早いものでは、「Stompin' at The Savoy」が、変幻自在な歌唱で楽しい。そして、バロン(p)とのデュオで演じられる「Waltz for Debby」は、歌とともにバロンのつける伴奏の美しさに聴き惚れます。
【梅の木と収穫した梅】
梅を獲ってとりあえず袋に入れたので、いいものばかりではありません。