山岳ファンなら驚く「山と渓谷」という喫茶店が長野市にあります。最近入ったら、前にはなかった蕎麦がメニューにあり、復活させたようです。こちらのお店は、昭和33年から蕎麦屋さんとして営業し、昭和54年に業態転換し喫茶店となり、愛読誌の「山と渓谷」の出版社から許可を得て、お店の名前としたそうです。トーストを食べましたが、蕎麦と珈琲の組み合わせもよさそうです。なさそうな組み合わせがうまくいったアルバム。
MILT JACKSON (ミルト・ジャクソン)
IN A NEW SETTING (LIMELIGHT 1964年録音)
ミルト・ジャクソン(vib)とマッコイ・タイナー(p)という組み合わせが珍しいアルバムです。ミルト・ジャクソンには、オスカー・ピーターソンやモンティ・アレキサンダーらモダンスイング系のピアニストと共演した有名アルバムがありますが、ジョン・コルトレーン・カルテットの一員だったマッコイ・タイナーと共演しているとは驚きました、しかも、内容がよいので、大事にしているアルバムです。
メンバーは、ミルト・ジャクソン(vib)、ジミー・ヒース(ts)、マッコイ・タイナー(p)、ボブ・クランショー(b)、コニー・ケイ(ds)。マッコイ・タイナーは、ミルト・ジャクソンの希望によって、この録音に呼ばれたようですが、当時のマッコイの美しい音色、フレッシュな和音と小気味よいシングルラインは、ミルトのヴィブラフォンと相性がよく合っています。
曲目は、ミルト・ジャクソン作が5曲で「Sonny's Blues」、「Slow Death」、「Clay's Blues」、「Lazy Melody」と「That's In」、マッコイ・タイナー作「Spanish Fly」、ジミー・ヒース作「Project-S」と「Ineffable」というオリジナルに、スタンダードの「I'm Gonna Laugh You Out Of My Life」、「No Moon At All」、「Every Time We Say Goodbye」の全11曲。ミルトの「Lazy Melody」やジミー・ヒースの「Ineffable」などオリジナルに印象的な曲があります。
マッコイ・タイナーの参加により爽やかさが感じられるブルージーなアルバム。マッコイのピチピチとした前奏で始まる速いブルース「Sonny's Blues」では、タイナー、ヒース、ジャクソンと続くソロが軽快で気持ち良い。スローテンポの「Slow Death」は、かなりソウルフルで、同じく遅い「Lazy Melody」では、最初からミルトの素晴らしいバラードプレイが聴け、ジミー・ヒースがフルートを吹き、名作「オパス・デ・ジャズ」を思い浮かべます。「Ineffable」もワルツで面白い曲。
【山と渓谷】
住所:長野県長野市北石堂町1403青沼ビル2F
電話:026-228-8939
ホームページ:gurunaga (「ぐるなが」というサイトによる紹介)
長野市の中央通り沿いの2階にあります。
「山と渓谷」は、ロゴも出版社と同じものです。
店内。これは奥の方で、手前にも席があります。
ポットでコーヒーが出てきます。カップに注いだところ。
蕎麦のメニュー。