4月の札幌行きを夏に延期しました。しかし寂しいので、札幌が舞台の小説を買ってきて読んでいます。例えば、佐々木譲著の北海道警シリーズ( ハルキ文庫)ですが、知っている地名が出てくると現地にいる気分にわずかながらなりました。気分だけはパリにいるつもりで聴いたアルバム。
GEORGES ARVANITAS (ジョルジュ・アルヴァ二タス)
SOUL JAZZ (Columbia 1960年録音)
フランスのピアニストのジョルジョ・アルヴァニタス(p, 1931~2005年)は、バド・パウエル直系といっていいのですが、一時期モード系の演奏も行いました。僕はどの時期の演奏も好きで、有名なアルバムは再発ですが入手しました。これは2009年に澤野商会が世界初の復刻を行ったCDで、まさに快挙でした。
メンバーは、ジョルジョ・アルヴァニタス(p)、ベルナール・ヴィテ(tp)、フランソワ・ジャヌー(ts)、Michel Gudry(b)、ダニエル・ユメール(ds)。ジャヌーは、この録音時点では、ソニー・ロリンズの影響下にあり、そういったプレイを繰り広げています。パリにおける録音です。
曲目は、有名ジャズオリジナルです。ボビー・ティモンズ作「This Here」、セロニアス・モンク作「Bemsha Swing」と「Monk's Mood」、バド・パウエル作「Oblivion」、「Un Poco Loco」と「Bouncin' with Bud」、ソニー・ロリンズ作「Sonny Moon For Two」、マックス・ローチ作「Mister X」、オスカー・ペティフォード作「Bohemia After Dark」の9曲。「Sonny Moon For Two」を2管でやっていて、興味を惹かれます。
パリで録音したとは思われないような、熱くてグルーヴィーな演奏が楽しめます。アルヴァ二タス(p)は、米国人ミュージシャンと共演する機会が多かったせいか、黒っぽい乗りをもっていて、「This Here」でのソロはまさにそういうもの。ヴィテ(tp)は、音色が美しくクールさも併せ持ち「Bemsha Swing」のテーマ吹奏など優美な面があります。ジャヌー(ts)は「Sonny Moon For Two」などで力強く吹いています。全員が乗っている「Bohemia After Dark」や「Bouncin' with Bud」がとりわけ素晴らしい。
【購入した文庫本】
【佐々木譲著「笑う警官」】
佐々木譲さんは札幌出身で、「廃墟に乞う」で直木賞を受賞しています。北海道警シリーズは7冊あるので、順次読んでいきます。
【小路幸也著「札幌アンダーソング」】
小路幸也さんは旭川市出身です。
かなり荒唐無稽な筋ですが、それなりに読めます。登場人物のイラストは第2作目と3作目に掲載されているものです。全部で3冊のシリーズになっています。