JR東日本新幹線車内誌「トランヴェール4月号」の特集は「白神からの贈り物」で、乳酸菌の発見や赤石川の金鮎が紹介され、他に盛岡市の喫茶店の紹介もあり面白かった。ジャズファンへの贈り物というようなCD。
ヤーナ・ナルシプル (JAANA NARSIPUR)
BETTER THAN ANYTHING (自主制作JAANA2201 2021年録音)
インド出身のヤーナ・ナルシプル(vo, 1971年生)は、1990年代半ばから音楽教育者としてシカゴやニューヨークの公立学校やスタジオで働き、2010年くらいからは演奏活動も行ってきたようです。シカゴのノースウェスタン大学やデボール大学で音楽を学んだようです。
メンバーは、ヤーナ・ナルシプル(vo, Jaana Narsipur)、キャリー・ブラウン(p, organ, Cary Brown)、トムソン・ニーランド(b, Thomson Kneeland)、ジョー・アバ(ds, Joe Abba)に、曲によりトランペット、テナー・サックス、ヴァイオリンなどが加わります。ニューヨーク在住のミュージシャンが集まっています。
曲目は、次のとおり。
1 Better Than Anything (David Wheat, Bill Loughborough as Played by Bob Dorought)
2 The Jody Grind (Horace Silver)
3 Small Day Tomorrow (Bob Dorought)
4 Nica's Dream (Horace Silver) 【ニカの夢】
5 But For Now (Bob Dorough)
6 Comin' Home Baby (Bob Dorough)
7 Lonely Woman (Horace Silver)
8 Senor Blues (Horace Silver)
9 Devil May Care (Bob Dorough)
10 Peace (Horace Silver)
ボブ・ドローとホレス・シルヴァー曲集です。編曲は、全てヤーナ・ナルプシス自身が行っていて、ヴォーカリストの域を超えています。
プロデュースもヤーナ・ナルシプルが行っていて、自主制作のCDです。こういう人がいるのだから、アメリカのミュージシャンの層の厚さには本当に驚かされます。安定した歌唱と気の利いた伴奏により名曲が楽しめます。中でも、ファンキーでキャッチャーな「The Jody Grind」や「Nica's Dream」は、ナルシプル(vo)の歌とともに、伴奏がノリノリで、かっこよく仕上げられています。バラードの「But For Now」は、弦をバックに静かに歌っていて、こちらもよい。
【ヤーナ・ナルプシス ホームページ】
Jaana Narsipur Music | Facebook
(参考)本作より、「Devil May Care」が聴けます。
Jaana Narsipur - Devil May Care - YouTube
元々、このアルバムを知ったのは、ジャズ批評2023年3月号で、白澤茂稔さんが2022年発売のアルバムベスト5に挙げていたからです。そのページを掲げておきます。
【JR東日本新幹線車内誌 トランヴェール2023年4月号】
表紙
白神山地の写真が素晴らしい。青森県の津軽地方が取り上げられました。
2011年に、白神山地の世界遺産登録地域から、発酵食品に利用できる天然酵母が採取され、2016年には、白神の森由来の乳酸菌も発見・分離されているそうです。
弘前大学では、「白神微生物ブランド」を立ち上げ、その研究と実用化を図っているそうです。既に、弘前大学白神自然酵母を使った日本酒やシードルなどが出来ているそうです。
白神山地から海に運ばれる水が、豊富な養分を含み、海を豊かにし、肉質の良いおいしい魚を育むそうです。「マゾイ」や「ホテイウオ」が出ています。
「タラのアクアパッツァ」や「マイタケとセリのパスタ」を提供するレストラン「ポワンルージュ」の紹介もあります。
白神そば
赤石川の金鮎。ふつうの鮎より体色の黄色が濃いそうです。
白神の水が生むくちあたりのよい酒。
(盛 岡)
ニューヨークタイムス紙が選ぶ「2023年に行くべき街52選」の2番目に岩手県盛岡市が選ばれたそうです。「開運橋と岩手山」といった景色とともに、ジャズ喫茶「開運橋のジョニー」が掲載されています。ジョニーに行ったことがないので、行かなくては。
盛岡には、古くからの珈琲文化と喫茶店文化が根付いているそうです。4店舗が出ています。