安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

今野敏著「任侠梵鐘」(中央公論新社)を読みました。著者の任侠シリーズは面白い。

2025-02-21 19:30:00 | 読書

今野敏さんの『ヤクザが人と会社を立て直す『任侠』シリーズの第7作目で最新作の「任侠梵鐘」が刊行された(2025年1月10日初版発行)ので、読みました。

   

表紙

(あらすじ)

義理人情に厚いヤクザの親分・阿岐本雄蔵のもとには、一風変わった経営再建の話が次々と持ち込まれ、その度に代貸の日村は振り回されていた。今度は神社と寺!? テキヤが祭に露店を出せなくなったこかとを憂えていると、除夜の鐘がうるさいというクレームまで来る始末。『この国は滅びるぞ』と怒り心頭の住職をなだめていた日村たちも、警察に通報されたり、追放運動をされたりと大ピンチ! さらに不穏な動きが・・・・どうなる阿岐本組!?。 

(感想など)

『梵鐘』は、お寺の鐘楼に吊るす釣鐘で、仏教法具ですが、これを『任侠梵鐘」と任侠の次に続けて、タイトル(本の題名)にもってくるとは、まず、その取り合わせの妙に微笑みました。

7作目は、経営再建そのものではなく、神社やお寺を守ろうという組長の活躍が目立つストーリーで、組員が奮闘する6作目までとは趣がやや異なります。中国マフィアや暴力団がからんだ、神社(宗教法人)を乗っ取ろうとする陰謀を明らにかし、阻止するところは、阿岐本組長の面目躍如で、痛快そのもの。

無縁となったお墓の増加やお祭りへの無関心、葬儀のやり方の変化など、その辺を踏まえた本作は、時事性もあり、この先、氏子や檀家という仕組みはどうなっていくのかと、ちょっと考えさせられました。

(任侠シリーズラインナップ)

このシリーズは、全部読みました。どれも結構面白いです。

中央公論新社の任侠シリーズのページ:任侠シリーズ 今野敏|特設ページ|中央公論新社

(著者略歴)

今野敏ホームページ:ざ・今野 敏 わあるど – Bin Konno Official



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。