レンタルで、NHK大河ドラマ「徳川家康」(1983年放映)を見だしたら、面白くて、つい全巻見てしまいました。ただ、実際はどうだろうかと、参考に本多隆成著「徳川家康の決断」(中公新書)を読んでみました。
【NHK大河ドラマ 徳川家康】
1983年に放送されたNHK大河ドラマ。『動乱の戦国時代を生き抜き、徳川三百年の礎を築いた徳川家康。その誕生から死に至る75年の波乱の生涯を描いた壮大な歴史ロマン!』
出演:滝田 栄、役所広司、武田鉄矢、大竹しのぶ、八千草薫、近藤正臣、池上季実子、夏目雅子、藤真利子、鹿賀丈史、長門裕之、竜 雷太、竹下景子、石坂浩二 ほか
原作:山岡荘八、脚本:小山内美江子、音楽:富田 勲
感想:家康の滝田栄さんなど配役が非常に良くて、全体にリアルに感じられ、重厚かつ面白いドラマでした。ただ、美化もされていて、例えば、旗印として掲げた「厭離穢土 欣求浄土」の意味には、違和感を感じて見ていました。そこで、本当のところを知りたいと、最新の家康に関する著書を読んでみました。
【本多隆成著 徳川家康の決断(中公新書)】
表紙
(著者略歴)
著者の本多隆成さんは、1973年静岡大学人文学部に赴任、2008年、同教授を定年退職。現在、静岡大学名誉教授・文学博士、専門分野は戦国史・近世史。『定本 徳川家康』(吉川弘文館)など著書多数。
(帯裏に記載された本書の概要)
(大まかな目次)
第1章 桶狭間の合戦 ー 今川からの自立へ
第2章 三河一向一揆 ー 家臣団の分裂
第3章 三方原の合戦 ー 滅亡の危機
第4章 嫡男信康の処断 ー 苦渋の決断
第5章 本能寺の変 ー 伊賀越えの苦難
第6章 小牧・長久手の合戦 ー 中央権力との対決
第7章 石川数正の出奔 ー 「家康成敗」の危機
第8章 小田原攻めと関東転封 ー 豊臣政権の重臣へ
第9章 関ヶ原の合戦 ー 天下分け目の戦い
第10章 大阪の陣 ー 徳川公儀の確立
終章 家康の人物像
(感想など)
2023年度のNHK大河ドラマが「どうする家康」に決まったことを契機に企画、出版が行われた新書です。徳川家康の政治面における通史ですが、最新の研究成果が反映され、要領よくまとまってもいて、非常に優れた内容です。
元亀三年(1572)の三方原の合戦における大敗、天正十三年(1585)の秀吉による「家康成敗」の危機、本能寺の変後のいわゆる「伊賀越え」を、家康の三大危機と著者はとらえています。武田信玄の死と天正大地震により二つの危機を乗り越え、家康は運が強いですが、全体を読むと実力があってのことと思わされました。
「家康の人物像」を記した終章は、家康が身近に感じられました。鷹狩好きなことや薬に関する関心などの健康志向、蔵書が多く、出版も行うなど学問への造詣の深さ、能や囲碁など芸能への関心など、非情な武将や政治家としての家康とは別の面を知ることができ、印象に残りました。
(著者経歴)
なお、今度は、2023年度に放映されたNHK大河ドラマ「どうする家康」をDVDで観ています。見終わったら、感想を記すつもりです。
ようやく、第16回まできました。
徳川家康役は、松本潤。
武田信玄役は、阿部寛。
合議。
コメントの返信遅くなりすいません。昨日は、会議と、それに続く宴会の幹事をやっていて、ブログ開けている時間、気力がありませんでした。もう、やりたくありません(笑)。
「光る君へ」は、評判が良いようですね。「徳川家康」の場合もそうですが、NHKの大河ドラマは、撮影シーンにもお金がかかっていますし、全体に見応があります。「光る君へ」もDVDできてから観ることになると思います。
信州にいると、信長、秀吉、家康といった武将とその時代、地域は、馴染みが薄いものに思えます。東海や関西地域にお生まれになったり、お住まいの方は身近に感じられ、歴史にも詳しくなるのではないかと思います。
今回、よい機会なので、ドラマと本と、いろいろ楽しみ、かつ、勉強しています。後世から見ると、家康は運が良かったといえますが、その時はそれぞれが必死の判断を行っていたわけで、あらためて、傑物だったのだと思わされています。
コメントありがとうございます。
NHK大河ドラマ「徳川家康」(1983年放映)をレンタルされた事がきっかけで、家康に関する興味が沸騰し、「どうする家康」も現在進行形で、ご覧になられていて、最新の家康に関する書も読まれて、家康に詳しくなって行きますね〜!😊
ドラマは、脚色されている部分がありますが、ストーリーを盛り上げ、視聴する人達の興味を惹き、その意味では、面白く見れますよね・・・。
最新の研究成果が反映されている、本多隆成氏の新書を、ドラマと並行して、読むのも、良いですね・・・。
ドラマを見てから、あるいは、見ながらだと、理解がスムーズで、読み進めやすいですし、歴史的な正しい知識も、得られますね・・・。
終章の、家康の人物像のところは、幅広い趣味、嗜好が、現代を生きる私達も、関心が高いような健康、学問、芸能と・・・、興味深いですね・・・。
この方は、この時代の武将にしては、長生きされたように思いますが、
戦国時代、三河国の岡崎城主、松平広忠の長男としての運命を背負わなければ、全く違った人生の中でも、運を味方につけ、人間力を発揮し、立派に生き抜かれていたでしょうね・・・、そんな気がします。
私は、只今、「光る君へ」に、すっかりとハマっていて、毎週楽しみに、見ています〜♪
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