この冬は、飯田市でも朝の寒さが厳しく、朝食を作るのにも気乗りがしなかったのですが、ようやく億劫でなくなってきました。メニューは、パン、卵料理(今日はハムエッグ)、野菜(キューリとトマト)、オレンジジュースに珈琲で、だいたい毎日似たようなものです。今日のパンは、「トップ」というお店で買ってきたバケットで、チーズを乗っけてトーストしました。野菜不足かもしれませんが、美味しくいただきました。アンサンブルも美味しい作品。
HANK MOBLEY (ハンク・モブレー)
A SLICE OF THE TOP (Blue Note 1966年録音)
EMIミュージック・ジャパンの999円のCD再発では、ブルーノートの発掘シリーズまで出てきたのには驚きました。かつて米国盤LPをレコード店でよく見かけたのですが、ジャケットもつまらなかったので、手がのびませんでした。CDサイズになり地味なジャケットもなんだか様になったような気がします。そこで、これだけはと、真っ先に購入したのがハンク・モブレーのこのアルバムです。
メンバーは、リー・モーガン(tp)、ハンク・モブレー(ts)、ジェームス・スポールディング(as、fl)、キヌア・ザワディ(ユーフォニウム)、ハワード・ジョンソン(tuba)、マッコイ・タイナー(p)、ボブ・クランショー(b)、ビリー・ヒギンズ(ds)、デューク・ピアソン(編曲)。チューバとユーフォニウムを入れた5管の厚く柔かいアンサンブルも聴けます。ピアソンは優れたピアニストですが、この時代はアレンジャーとしての活躍が目立ちます。
モブレーのオリジナルが、「Hank's Other Bag」、「Cute 'N Pretty」、「A Touch of Blue」、「A Slice of The Top」の4曲で、それにスタンダードの「There's A Lull In My Life」が加わり全5曲。モブレーのオリジナルは、アドリブの素材という意味合いが強いのか、どれもテーマからアドリブにスムーズにつながっています。
アルバム全体にリラックスしたハンク・モブレー(ts)の演奏が聴けますが、「A Touch of Blue」や「A Slice of The Top」などではモーダルなアプローチも出ています。バラード「There's A Lull In My Life」では、夢みるようなクリーミーなサウンドをバックに、モブレーは悠然とソロをとっていきますが、ビリー・ヒギンズ(ds)のブラシに煽られながら早いテンポでメリハリのある旋律を綴っていくところがハイライトで、この曲が最も印象に残りました。モブレーがお蔵入りを嘆いたのももっともなアルバムです。
【朝食 2013年3月】
テーブルは、長野県下伊那郡根羽村産の杉で作ってもらった
もので、スギの木目がよく見えます。
【トップ】
パンもケーキも美味しい飯田市の洋菓子店。お客さんが多く、僕も気に入っているお店です。