家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

取水開始

2010-05-23 08:44:33 | Weblog
Y爺さんが棚田に田植えをする季節になった。

水路には沢の堰で分離され引きこまれた新鮮な清流が流され始めた。

これを待っていた。

取水装置を新しく作っておいた。

今までは木板をU字溝の形に切り整え穴を空けてホースを取り付けていた。

だが少々古くなったので作り替えた。

少し厚手の板にしてみたが木製は寿命が短い。

ホームセンターで恰好の素材を見つけた。

ポリエチレン製のまな板だ。

これにステンレスビスをつけてU字溝の壁を押し付けて固定する。

木製は水分の吸収によって膨張する性質を利用して固定できたがポリエチレンは、そうはい
かない。

すでに勢いよく流れる溝の中に取水装置を入れる。

みるみる水が溜まり始める。

暑さ1センチのまな板が水流に圧されて少し弧を描く。

ロックナットがなかなか決まらず何回かやり直した。

「よしOK。取水は完璧」

3箇所に分けて繋いだホースのジョイントを外して水を待つ。

「コポコポ」という音と共に水が出てきた。

泥の混じった水の後から「ゲボゲボッ」という音をさせて不連続に水が出てきた。

空気を含んだ水は、まるで咳き込むかのようだ。

出てくる水が一定の速さと量で流れ始めると、そこを繋いで次のジョイントに向かう。

最後のジョイントを確認して筧に繋いだ。

「出た」

石臼の中の汚れた水を手で掻き出して透明な清水を入れた。

水の冷たさが心地よかった。

夏の始まりだ。