団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

外から財を見る

2010年03月05日 | 日本再生

  絶望的な財政赤字を抱えた日本に再生の道はあるのでしょうか。借金を返すには収入の中から借金を返済し、残りのお金で生活するしか方法はありません。
  1000兆円近くと言われる借金を返す事は出来るのでしょうか。借金は増やさないと大口を叩いていた民主党は自民党以上に借金を増やそうとしています。果たして、こんなことで日本の将来はどうなるのでしょうか。

  もう一つ昨日に続いてなる程と考えさせくれる言葉がありました。

  小野晋也「著」「本物に学ぶ生き方」  至知出版社

  雲中の飛竜が行った財政再建  山田方谷 より

 …略

  総じて善く天下の事を制する者は、事の外に立って事の内に屈しないものだ。しかるに当今の理財の当事者は悉(ことごと)く財の内に屈している。

  つまり財政問題は、ふつう財政という枠組みの中で問題を解決しようとするのですが、この財政が、決して人間生活の営みのすべてではありません。財政の赤字、黒字ももちろん大事ですが、私たちの社会の成り立ちのすべてから見ると、財政はその一部分にすぎないのです。
  それなのに、その財政が、逆に我々の生活のすべてを律するような考え方になってしまっているところに、実は無理があるのではないか。それが財の内に屈してしまっている姿です。だから事の外から財を見る、財を一部分の問題だと見る発想を持った、もっと自在な財政の考え方にならねばならないということなのです。…中略

  たとえば、今の福祉の問題一つ取ってみても、みんなが権利だけを主張して、自分たちに少しでも何か問題があれば、「それはすべて公の責任において事を処置せよ」というふうに要求したら、これはいくらお金があっても足りません。
  
しかし、自分自身がやれることは、まず自分自身でやれるところまでやって、、どうしても及ばないところだけ助けてもらう。そうすればあっという間に福祉のお金は何分の一にも減少するでしょう。さらに隣にいる人が困っている人を助けましょうという気持ちになって、お互いに手をさしのべ合ってくれたら、またこれで何分の一かのお金で済みます。
  これは、良識があればこそできることです。社会に良識が失われて、権利を主張するのが当たり前だというような世の中になっているから、いくらお金があっても足りないような状況がうまれてしまう。こういうことがここに語られているのです。
  ですから、赤字が生まれているいうのは、確かに数字の上での問題ですが、それを生み出す真の原因は、社会そのものの中に深刻な病気が潜んでいることにあるのだと。こういう風に考えるべきであって、この社会の病気を治すことができれば、おのずから財政も正されてくる。これが、方谷の基本的な考え方です。…以下略

  なるほど、これは考えさせられます。予算を取ることばかり考え、取れればそれを使い切ることしか考えない今のやり方では借金が減る事はないが、この方谷さんの考え方ならなんとかなるかもしれませんね。
  松下幸之助さんが良く言っていた、予算を残すやり方に通じるものがあります。

  収入が足りないのなら頭から足りない分一律何%と予算をカットすれば良いのじゃないでしょうか。足りない分は頭と体を使って補うしかないのです。

  貰った予算を余っても使い切る今までのやり方と足りない分を頭と体で補うのでは結果は全く違ってきます。

これしかない!