明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



残された荷風の七輪は外側が燻し瓦で、内側が珪藻土の黒七輪のようである。写真で見ると、まるのまま珪藻土の七輪も使っている。最近ホームセンターなどで目にするのは、だいたい珪藻土を練って型に入れて成型したものだが、荷風の頃の製品は、切り出した珪藻土を削りだしたものであろう。黒七輪とどちらにするか迷ったが、瓦タイプのものは実物が展示されるだろうから、珪藻土の七輪にした。写真で見ると、鍋から色々なものが溢れ出た跡で相当汚い。これは汚し甲斐があるが、やり過ぎないように気をつけなければならない。昔、リアルな頭蓋骨のプラモデルに古びた塗装をしていて、夜中に熱中し、佃煮の鍋に落ちて死んだ人のシャレコウベのようになってしまった。こういうことは熱中しやすい私だが、学生時代、授業中はとかく“ヒマ”なので、教科書の人物写真をボクサーに見立て、徐々にダメージを加えたりしたが、小学校入学より手にした教科書の人物写真で、私に陵辱されなかった写真は1カットもないと断言できる。

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