明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



10年ぶりくらいの知人から電話をもらう。何の役にも立たない私の特技に、親しくしたことのある人物なら、始めの「もしもし」で、相手が判るというのがある。自動的に顔が浮かぶのだが、苦手が何人かいるものの、今回も10年ぶりでも、すぐわかった。もっともいきなり「よお、久しぶり」といったところで、相手は誰かと間違えていると思うのがオチであり、彼にも、これは私の特技なんだと説明したが、間違えた照れ隠しに、いい加減なことをいっていると思ったようである。 記憶力にはまったく自信がないが、人間に関する情報、特に形に関してはよく覚えているようである。子供の頃も、シルエットクイズが得意であった。昔東京駅で、電車が走り出したとき、反対側ホームの人の列に、一瞬見えた男のイメージを、何かのおりに使ってやろうと、未だに思っているくらいである。私に犯罪現場を目撃された犯人は、かなり困ったことになるに違いない。そのかわり、私に車のナンバーを訊かれても無駄である。ナンバーをじっと見つめていたそうじゃないか、と警察にいわれても、面目ないと頭を搔くしかない。

01/07~06/10の雑記
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