明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



私は人形の背景に好んで人物を入れる。それは風景の一部としてである。しかし、たとえばエリック・クラプトンが、私の作った伝説のブルースマン、ロバート・ジョンソンと、二人で十字路で悪魔を待ちたいというなら、それは可能である。ジョンソンと、肩を組みたいと我がままをいうなら、サービスしてあげてもよい。しかし、そんなことを着想する人もいないので、次号のアダージョでは、一つそれをやってみようと考えた。そこである有名人に登場をお願いしてみたが、スケジュールの都合で無理ということである。今を生きるこの人物が、私の作った人物像に、化学変化を起こしてくれるのでは、と期待したのだが。ところが本日現場に行ってみたら、本人登場で唖然。 私にとって写真を撮るという行為は、人形という、作るには嫌になるくらい時間がかかり、できてみるとジッとしているものに、予想を超えた何かを起こさせるものである。ハプニングは大歓迎。 こんな日は酒が効き過ぎるものである。撮影は数分間であったが、あの人物の発するエネルギーにあたったのは間違いない。

01/07~06/10の雑記
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