明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

完成  


アダージョ次号用の作品は、実在の人物と人物像を、ほとんど横に並べたのだが、ただでさえ質感が違うのに、人物像が上半身裸である。二度とこんなことはすまい、と誓う私であった。おかげで何度か撮りなおすことになった。 前回の志ん生がリアルなら、今回のテーマは人間との共演である。共演をお願いした人物が当初スケジュールの都合上、無理だということで、他に匹敵する人物をシュミレートしてみたが、ファーストインプレッションというものはたいしたもので、誰をあてがっても画にならない。現在旬な人物を並べることで、私が制作した人物が生き返ることをイメージしたのだが、あきらめて、その日ロケ場所にいる人物でいこうとしたら、本人が現れたというわけである。撮影できたのは5分足らずだったのではないだろうか。私の頼みで、いずれここに立つであろう人物の後頭部あたり、つまり虚空を見つめてくれるようお願いしたのだが、ファインダーでは判らなかったが、現像してみたら、ちゃんと演技をしてくれていた。

01/07~06/10の雑記
HOME

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )