古石場文化センターのシネマフェスティバルで、弁士、生演奏付き無声映画『豪傑児雷也』(21’)と『非常線の女』(33’)を観る。『豪傑児雷也』は目玉の松ちゃんこと尾上松之助主演。初歩的トリックによる蝦蟇や大蛇登場の活劇。児雷也といえば私の世代は『怪竜大決戦』東映(66’)であろう。大蛇丸といえば大友柳太朗である。 小津安二郎の『非常線の女』は都会的な、ということであったが、ヒロインの田中絹代が素朴で垢抜けず、お多福みたいな顔で興醒め。半分寝てしまった。それに申し訳ないが弁士は男に限る。歌舞伎では老人が娘を演じて時に可愛いが、宝塚の中年男はいくらドスを効かそうとも。 帰宅後うっかり携帯電話を壊す。修理に持っていくが、ショップではアドレスのデータ復元ならず。 阿佐ヶ谷にある『奇譚倶楽部』という居酒屋で、来週火曜日より店内に『中央公論Adagio』全号を展示いただくそうである。店名のわりに怪しいことはなく、シミジミとした店なのだが、看板はないし、入り口に電球が点いていればやっている、といった按配なので、連絡先など詳しいことは書けない。私も全号並べて見たことはないので、一度出かけるつもりでいる。