文豪アンケートには、まだ2通しかメールは頂いていないが、以前から、ここまで来て川端康成を作らないのはどうか、と考えていたので、アンケート結果を待たずに制作を開始することにした。 そういえば何年か前に、富岡八幡の骨董市で入手した川端の写真があったのを思いだした。それは某新聞社の封筒に入っており、裏に報道部のハンコが押してあったような気がする。探しているのだが出てきていない。おそらくノーベル賞受賞時の写真である。川端邸の座敷に記者やカメラマンが詰め掛けている様子で、バタバタとマイクを設置したり慌しそうな写真であった。5、6枚あったろう。この直後に三島由紀夫がお祝いに駆けつけたのではないか。 澁澤龍子さんに『芸術新潮』の編集者時代に川端担当になった話を伺ったことがある。川端は室内の撮影など、あの鷹のような目で、じっと作業を見ていてやりにくい。そこで龍子さんが、川端の相手をする役目になり、別部屋で二人でいることになるのだが、やはりあの目で黙ったままじっと見つめられ続けた、というようなお話であった。 それにしてもガス管くわえて、という自殺方法は傍迷惑である。
過去の雑記
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