明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



『美の巨人たち』横山大観を観る。輪郭線のない朦朧体は、いってみればソフトフォーカスである。芸術写真は印象派の絵画の影響はあるだろうが、西洋画からの影響とは別に、国内では朦朧体からの流れなどはなかったのだろうか。 ただでさえ朦朧としがちなオイルプリントでは、ついソフトフォーカスレンズの使用を敬遠してしまう。コントラストのある、クッキリハッキリしているネガの方がプリントしやすい。先人が、初心者は空(雲)や水を避けよ、といったのは、その辺りの事情があろう。しかし思うところあり、今後、ソフトフォーカスレンズの出番が増えることになるだろう。 晩年の大観は、昨年亡くなった、母の友人の家が営んでいた旅館で描いていたらしい。引っ越してしまったが、旅館の跡地には、大手広告代理店があった。 作家と同様、明治の頃の画家、彫刻家の顔もなかなか味がある。大観の顔なんて作ると面白いな。富士山と大観なんて。と母にいうと。私は不細工な人が得意で、綺麗な人は作らない、という。だから私を作れ、作れというのに作らないのだと母。 作れといわれたことなんか一度もないわ。それにかなり作りやすいわ。

没後50年『谷崎潤一郎展』谷崎像出品

神奈川近代文学館 4月4日~5月24日

石塚公昭個展『ピクトリアリズムⅡ』
2015年4月25日(土)〜5月9日(土)

 

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