陰影を無くすことにより、日本画調になるので、日本画調ビクトリアリズム、といっていたが、その看板は下ろすことにした。 陰影がないことにより、構図、状況設定が自由になったことと同じくらい大事なのは、私が画家でも絵師でもなく、自ら作った立体を被写体にしている、ということである。今回あまり律儀に光を当てず、手ごころを加えた。陰影がないことによる構図や状況設定の自由さと、被写体が立体という特徴の、両方を生かそうと考えた。さらに、以前から用いてはいたが、モニター上におけるコピーアンドぺーストによる2度目の粘土調造形が拍車をかけた。 以前よりリアルになったといわれるが、それでなお鯉に乗って空を飛んでいる。江戸川乱歩言うところの〝夜の夢こそまこと”にまた一歩近づいた気がする。
Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念
10月13日(木)〜11月6日(日)
10月23日(日)ギャラリートーク東雅夫さん
ふげん社イベントページ