今回手がけているモチーフは、ほとんどが水墨画として目にする。琴高仙人の乗る鯉は〝赤鯉”ということになっている。現在の緋鯉のようなものではなく、赤黒い、そんなイメージにしてみた。問題は水の表現で、静かに水面を進むのか、イメージではザバッと水しぶきを上げて、という感じだが、いずれも中途半端である。そこで空中を飛んでいることにした。というわけで、腹中の鯉が消化する前に完成した。田村写真へデータを送信。二年かけて15点。そのほとんどが被写体作りであった。実在した人物による作家シリーズしかご存知ない方には、どのように見えるだろうか。
【出品作】『寒山拾得図』『豊干禅師 阿弥陀如来図』『寒山 文殊菩薩図』『拾得 普賢菩薩図』『蝦蟇仙人図』『鉄拐仙人図』『琴高仙人図』『臨済義玄』×2『布袋尊図『初鴉』(一休禅師)門松は冥土の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし『一休和尚酔臥図』世の中は食うてかせいで寝て起きてさてその後は死ぬるばかりぞ『虎渓三笑図』×2『四睡図『慧可断臂図』
Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念
10月13日(木)〜11月6日(日)
10月23日(日)ギャラリートーク東雅夫さん
ふげん社イベントページ